三流読書人

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ドングリ小屋住人 

姥捨て山 あなたは大丈夫か 

2006年06月13日 17時03分20秒 | 教育 
 医療改悪法案に盛り込まれた「後期高齢者医療制度」は現在の老人保険制度を廃止したうえで、2008年4月から新設を狙っている。約千三百万人が加入する「独立制度」にするというもの。
 保険料はすべての七十五歳以上の高齢者から年金天引きなどで徴収する。いままでは七十五歳以上の人には適用しなかった滞納者に対する保険証取り上げのペナルティを科す。
 さらに、「世代間分断」のしかけは、給与明細書には保険料の内訳が記載されているが、現役向け医療にあてられる「基本保険料」と、高齢者向け医療にあてられる「特定保険料」を明示する。高齢者の医療給付費が増えれば、直接目に見える形で保険料としてかぶさってくるということを給料明細書に書くということである。
 元厚労省老健局長で大阪大学大学院堤修三教授は「後期高齢者という医療費の嵩む年齢層の者をひとまとめにして”効率的”な診療報酬によりそれらの者の総医療費を思い切って抑制することが新制度の隠された真の狙い」(『社会保険旬報』四月一日号)と警告。「言葉は悪いが”姥捨て山”」と痛烈に批判。
 高齢者医療制度を財政的に運営するのは都道府県単位で市町村がつくる「広域連合」であるが、自治体が実施している独自策(医療費助成)についても、厚労省は患者負担を減額する給付には制限を設けようとしている。

 あなたは後期高齢者になったとき、どうします。
 
 先日亡くなった今村昌平監督作品「楢山節考」の坂本スミ子を緒方拳、木下恵介監督作品「楢山節考」の田中絹代を高橋貞二、息子に背負われて山に捨てられにいく姿が目にうかびます。
あなたは大丈夫か。


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