![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/55/2c3517d8a9462dfff97a337c068c37be.jpg)
![会場案内](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_01s.jpg)
![会場の様子](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_23s.jpg)
「習うのではなく、自ら進んで広める活動をして欲しい」とのことでしたので、早速ブログにしてみます。
●先生ご持参の作品
![ふろしきでティッシュカバー](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_58s.jpg)
風呂敷文化が忘れられてしまった今、新しい生活文化として提案をして行きたいとおっしゃる先生らしい作品たちです。
![ワインギフトラッピング](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_59s.jpg)
![プラスチックの籠も素敵に](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_60s.jpg)
風呂敷は何度も使うもので、かつてはボロボロになったら最後には雑巾として使ったとか…
「風呂敷には捨てるという動詞が無い」とおっしゃられたことが印象的でした。
西洋の鞄はカラでも場所をとります。風呂敷は包むものが無ければ只の布ですから、畳んでしまえます。ここが日本文化の特長のような気がします。布団も畳めば寝室が居間に変わります。西洋のように部屋に機能を固定的に与えてしまう(寝室・居間等)なら、機能の数だけ部屋が必要(=高額)ですが、日本間のように必要に応じて部屋の機能を応用するという考え方なら、自在です。日本家屋と西洋のそれとでは、使い方の違いによって必要となる広さに自ずから違いがあり、数字で一律に鶏小屋と評される所以は無いはずです。にも関わらず、日本家屋=鳥小屋論のような評論は経済膨張効果はあるとしても非文化的な気もしてきます。
その他、丸い物の包み方などは時間の関係で教えていただけませんでしたが、先生には5冊ほどの著書がおありで(上行の先生のお名前からリンクしてあります)、会場でも販売されていた
![ふろしきの贈り物](http://www.bookservice.jp/bs/contents/img/pro/nichigai/20040531/20040531G013.jpg)
●まず基本
風呂敷は一枚の布ですが、結ぶことによって様々な形のものを包むことができるようになります。このため、結ぶということがすべての基本になるとの事でした。
![一つ結び完成](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_09s.jpg)
一つ結びとは、風呂敷の一つの角だけで結び目を作ることです。
紐ではあまり意味が無さそうなこの結び方、広がりのあるふろしきだからこそ、意外に役立つ結び方でもあるようです。
写真は完成形です。
![一つ結び1](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_07s.jpg)
![一つ結び2](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_08s.jpg)
![固結び完成](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_06s.jpg)
地域によって言い方が異なるようです。先生は結び方の手順もバラバラだとおっしゃっていました。角や先端を単純に二回絡めるだけの結びですが、これが実は現代日本人は意外にできないそうです。写真は、固結びの完成形です。
![固結び1](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_02s.jpg)
ここまでは、誰でも殆ど同じのはずです。
![固結び2立て結びになる](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_03s.jpg)
![固結び3立て結び](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_04s.jpg)
3つ上の正しい固結びの完成形と見比べてください。先端が元の布の位置関係とクロスしたような状態に上下になっています。このことから立て結びと名前がついたのでしょう。
![固結び2正しい結びになる](http://www.neting.or.jp/photo/20060528_05s.jpg)
ところが、僅かこれだけの違いが結果的には大きな差を生むことが、この後すぐに判りました。
●何故、立て結びではいけないか
写真には記録できなかったのですが、立て結びをした二つの風呂敷と、正しい固結びをした二つの風呂敷を、綱引きのようにそれぞれ引っ張ると…あら不思議。
立て結びをした方は、引っ張ることでズルズルと解けてしまい、最後にはバラバラに。
正しい結び方の方は、結び目が締まるばかりで解けません。
このことからも「立て結びは解ける危険がある」ことが判ります。
現代日本では30歳代以下では殆どの人が立て結びしかできないとか。先生が小学校で指導をすると何と約98%の子供が立て結びをするそうです。
かく言う私も40代ですが、生まれて始めて本日、立て結びと正しい固結びの違い、ならびに結び方の原理が判った次第。(お恥ずかしい…)
ご高齢の方々。是非、若い世代に日本人の知恵を教えてください。たった数十年の差で、日本が文化的には違う国になっている原因は、どうやら社会のせいだけではなさそうですから。
●たった1枚の布が広げる世界
さて、この後に僅かこの二つの結び方だけで実に多彩な包み方・バッグにしてみせたり、贈り物としてのラッピングにしたり、実演・体験させていただきました。
これらは、続報とさせてください。
いずれにせよ、お金を払えば手軽に何でも手に入る現代。
頭を使って工夫をして、たった一枚の布を何役にでも変幻自在に使っていた時代。
現代が過去に勝っているのだと「単純・脳天気」に言えるものではないと感じた次第です。
頭は使わないと急速に衰えるそうです。「脳元気」のためにも、包んで結ぶふろしきの達人になることは、合理的な気がします。
講座の最後には参加者全員の風呂敷をつないで大きな輪を作り、先生はこう言われていました。
「風呂敷は、モノだけを包み結ぶものではありません。人と人とを包み結ぶものでもあります。そのためにも素晴らしい風呂敷の使い方を会得して広めてください」と。
●包んで結んで能登編:目次
◎始めに・基本(この記事)
◎基本:買い物袋~レジ袋に代えて~
◎基本:ティッシュカバーとウエストポーチ~簡単に、暮らしに彩を~
◎応用:瓶を包む~リサイクルの優等生と共に~
◎応用:ワインのギフトラッピング~素敵な風呂敷も添えて~
◎応用:風呂敷でリュック~いざという時のために~
ときに昨日は誕生日でいらしたとか。一日遅れですが、おめでとうございます! やはり「人生の先輩」でいらっしゃるようですよ(笑)。
ばれましたか。ばれますよね~。
白状しているんですから。(^^;ヾ
ありがとうございます。m(_._)m
続きをアップしようと思っているのですが、まだ勤め先で仕事中…
今夜はNGかなぁ~
先生の指導法が実にわかりやすくて、一度で大体マスターできました。
後は、忘れないことですが、そのためには、使わないと…
風呂敷身近にあったっけ…
成る程~確かに西洋には無い発想ですね。風呂敷もお布団も、使いたい時に広げて、使わない時は畳んでしまっておけば場所もとらないですむ。私たちのご先祖は素敵な発想を持っていたんですね。
ところではれっとさん、お誕生日だったんですね、おめでとうございます!
一枚の布が結ぶことだけで、こんなにも色々な使い方ができるなんて、驚きでした。
瓶の包み方を以前から習いたいと思っていたのが参加した動機ですが、それ以上に豊かな研修でしたよ~♪
何でも簡単に手に入る時代なので、逆に工夫をする知恵が乏しくなっているような気がしてきました。柔軟な頭でいたいものですね。V(^^)v
ありがとうございます。
鏡さえ見なければ、若いつもりなのですが、早いものですわ~(^^;ヾ