はれっとの旅路具

(はれっとのたびろぐ)田舎暮らしと旅日記
金沢・能登発 きまぐれ便

心の健康のために

2006-11-26 16:54:50 | つぶやきあれこれ
地元紙に健康に関する記事が連載されています。現在は100号を越え、第3部となって食事がテーマです。
その中で、先週月曜日の記事に気になることがありましたので、ご紹介します。

富山大学和漢医薬学総合研究所浜崎教授(講座ページ:写真前列中央が浜崎教授)への取材で構成されていました。
(富山大学医学部は、旧富山医科薬科大学で、日本の和漢薬の研究では第一級の研究機関です。)
『「心の健康」にも効果あり』と題された記事から。

健康志向を背景に世界的に魚食ブームが広まっているそうです。
中国大連医科大の客員教授も勤める浜崎教授が、自殺未遂で搬送された患者100人を対象に血液中のEPA(エイコサペンタエン酸)濃度を調べたところ、明らかにEPAの濃度が低かったのだそうです。
「魚を食べないと、脳内の神経伝達物質を活性化することができず、精神的に不安定になりやすくなります。週に一度しか食べないような人は、もう少し食べたほうが良いでしょう。」と教授。

別な調査でDHA(ドコサヘキサエン酸)の摂取量が不足すると、ストレスでキレ易い状態になることもわかっているそうです。
魚の消費量が少ない国ほど、うつ病の発症率が高いというデータもあるのだとか…。

EPAは、ブリ・サバ・サンマなど青味系の脂の多い魚に多く含まれています。

また教授は、地元富山県氷見市の農村と漁村でも住民の動脈硬化の進展度合いを調査しています。
「9割の住民が魚を毎日食べている魚村では、毎日食べる人が1割の農村よりも、平均して血管年齢が7歳も若かった。魚食の強みをはっきり感じました。」とのこと。

ただし、魚のフライは
・揚げている最中に油にEPAやDHAが溶け出してしまうこと
・植物油に含まれるリノール酸が体内で変化して心筋梗塞などを誘発する心配もある
そうで、刺身・煮物で頂くのがベストなのだそうです。


コレステロールは高いほうが病気にならない浜崎教授は、この他にも「魚嫌いは早死にする」「コレステロールは高いほうが病気にならない」など注目すべき著書(Amazon)があります。

身体の健康は多くの人が意識していると思います。

ところが、「心の健康に化学物質が大きな影響を及ぼしている」というと「なんだか怪しく感ずる人が少なくない」のではないでしょうか。

もし、そのように感じられた時、思い出していただきたいのは、麻薬です。
麻薬は立派な化学物質です。
これが体内に入ることで精神伝達系に作用し、幻覚症状が起きます。そして精神を犯してゆく。

最も典型的かつ激烈な化学物質による精神・心の状態への作用の例です。


僕はある年の健康診断で、尿酸値が高く通風予備軍と診断されました。
数年間の値を見ると、その年は急に高くなっていました。

そして…この病について調べていって驚くべき指摘に出逢いました。
曰く「尿酸値が高くなると怒りっぽくなる」…
事実、この時期大変お恥ずかしながら車の運転に苛つき、かなりやんちゃな態度を取っていた自分に気づきました。
薬を服用して値が下がると、嘘のように苛々が消えました。
自分でも不思議な体験でした。

元々、娘のことなどで「ホルモンかく乱物質」など、身体や遺伝に影響する化学物質について興味を持って調べていました。
が、この体験から心の健康にも化学物質が深く絡んでいることを改めて考えさせられました。

うつ病を押さえる薬も開発・投与されています。

この事実を前にすると、口にする食べ物と心の健康との間に、
「もっと気をつけなければならない大切なことがある」
と思わざるを得ないのです。

魚を毎日食べることだけで、日本中で起きている「自殺・いじめ・うつ」の全てが直ちに改善するかどうかは、わかりません。

しかし、少なくとも「食べ物の成分によって人間の感情・気分もある程度制御可能である」という科学の答えは出ているようです。

怒りっぽいご主人に手を焼いている奥様!
試しに脂の乗ったサンマ・イワシ・サバ・ブリなど刺身・煮物で毎日食べさせてみてください。
少し落ち着いてきたら、シメタものですV(^^)v


浜崎教授の紹介(エール出版社)


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