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Google Maps Navigation関連記事

2009-11-04 19:49:04 | 位置情報・地図
“安かろう”では済まない――Google本格参入でカーナビ市場はどうなる? (ITmedia)
無償“Googleナビ”の登場でカーナビ市場はどう変わるか? (レスポンス)

 神尾寿氏による、Google Maps NavigationとPNDや据え置きナビに関して論じた記事、2本。
 同じ筆者による記事なので内容は似通っているのだが、レスポンスの記事ではスマートフォン+クラウド型ナビの弱点についても言及している。

 いろいろ書かれてはいるがまとめると、

・スマートフォンが普及すれば、無料というGoogleナビの価格破壊力は大きい。
・常に最新の豊富な検索データが使え、地図も最新となるクラウド型カーナビゲーションサービスは、既存のカーナビよりも優位。
・従って、据え置き型やPNDも通信機能が必須になる。
・スマートフォン+クラウド型カーナビゲーションは、液晶サイズの大きさと、通信ができない場所では本領発揮できない点が欠点。
・ウィルコムはカーナビ向けに定額制を打ち出し、ソフトバンクモバイルも参入するので、通信料に関する条件はよくなってきている。


 個人的には、スマートフォンはそれそのものが高いし、通信料金も定額とは言え高く、スマートフォンが従来のケータイにすぐに取って代わるほど普及するとは考えていない。従って、スマートフォンを前提としたスマートフォン向けのカーナビソフトが今 PND を脅かすとは考えづらい。
 安価なPNDの需要はまだまだあると思っている。それにPNDも”安かろう”(記事)で受ける印象ほど悪いものではないと思う。
 しかしながら、カーナビに通信が必須になるというところは同感だ。単純に、通信ができればスポット情報登録や検索、データ更新に便利だからだ。

 ただ、Google Maps Navigator のような「クラウド型カーナビゲーションサービス」と、その他のスマートフォン+カーナビソフトと、既存の据え置き型通信対応カーナビとを一緒に論じているため、筆者が通信対応で何をしたいのかが、いまいち見えづらくなっているように思う。通信できること、が目的ではないだろう。

 さて、個人的に通信カーナビに求めることは下記のような項目だ。

・通信対応により、リアルタイムに、クラウドにある豊富なデータベースを使って検索できること。
・通信対応により、地図情報が最新にできること。ただしリアルタイム性は不要。
・通信対応により、リアルタイムに、PC・ケータイ・カーナビ間で情報を共有できること。
・通信対応により、リアルタイムに、渋滞情報を得られること。
・通信対応により、リアルタイムに、クラウド上の情報を用いて最適なルート検索ができること。
・通信対応により、何かしらのコンテンツ(ガソリン価格やスポット情報)がリアルタイムに閲覧できること。
・通信のエリアが広いこと。
・通信ができないところでも、カーナビとして機能すること。(日本全国全ての道路で通信できることは、現状では無理と思う)
・通信を使用したサービスでも、レスポンスは落ちないこと。
・自車位置の測定精度は高いこと。
・通信料は上限が決まっていること。

 この要求を満たすカーナビとして、次のようなカーナビがそこそこの価格で売られれば欲しいところだ。全てがクラウドという訳ではなく、何をクラウドに置いて何をローカルに置くかが、ポイントになるのだろうか。

・ジャイロや加速度センサーを備えた専用筐体とする。車速センサーと連携できればなおよい。
・検索データはクラウド上に持ちこれを検索対象とするが、基本データセットは内蔵する。
・地図データは内蔵する。
・検索用の基本データセットと地図データは、通信により任意の頻度で自動的に更新される。ナビゲーション時、ナビ対象になっている道路とその周辺道路を優先的にアップデートするというのもありそう。
・登録データはクラウド上に置き、ローカルのデータと自動的に同期する。
・クラウド上のコンテンツは、ユーザーに通信を意識させることなく、ローカルな情報とシームレスに閲覧できる。
・渋滞情報は最新のVICS+プローブ情報を、ネットワーク経由で自動的に取得できる。
・ルート検索時、過去も含めた渋滞情報などから、最適なルートを導き出せる。
・通信料金は定額。
・通信はドコモ網が望ましい。

 ただ、こんな仕組みやコンテンツを提供できるカーナビメーカーがあるのだろうか? そこが、通信対応ナビに取り組むメーカーが少ない理由なのかもしれない。
 カーナビのハードウェアメーカーではなく、NAVITIME、インクリメントP、マップルのようなカーナビ向けソフトやコンテンツを提供しているメーカーに、注目すべきだろうか。もしくはナビポータルだろうか。


 パイオニアのエアーナビに通信対応カーナビとしての期待を持ったのだが、全体的なレスポンスが悪い上に、さらにユーザー指示で動作する通信サービス(自動更新の渋滞情報は含まない)のレスポンスが悪く、ほとんど使用しなくなってしまった。さらに、威力を発揮するはずであった渋滞情報とこれを使った経路検索も、自車を中心とした一定範囲の渋滞情報しか得ることができず、期待したほどの効果を得ることはできなかった。
 カーナビ・ケータイ・PCでのスポット情報共有については、エアーナビ側のUIとレスポンスが悪いにも関わらず使ってはいる。これはナビポータルのPC向けサービスでの地図閲覧性、検索UI、レスポンスがまずまずであり、またケータイ向けサービスでもスポット検索で対応できる(=地図を操作しない)のであれば一応は使え、両者共に有用だからだ。もっともこれは、エアーナビの検索UIの使い勝手が悪く、またレスポンスが悪いことの裏返しではあるのだが・・・
 もう少しUIやレスポンスが良くなれば使い甲斐がありそうなだけに、残念だ。

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