a journal of sociology

社会理論・現代思想を主に研究する今野晃のblog。業績については、右下にあるカテゴリーの「論文・業績」から

ニート、っていうか若年層の失業と階級社会

2006年04月22日 | 社会問題
若者が『社会的弱者』に転落する洋泉社このアイテムの詳細を見る  今年になって、文化と格差に関する講義をしているのだが、要は階級社会論をやっている(というかそうした内容に)。しかし、いわゆるニートは階級の問題と不可分なのだが、これが日本だと切り離されてしまうのが不思議。その中で、この宮本先生の著作は、ヨーロッパの様々な事情に触れていて素晴らしい。ただ、外から見た場合の状況と、実際に内側から見た状況 . . . 本文を読む

搾取か格差か?:マルクス or ロールズ?

2006年04月04日 | 理論
 先日言語研究会で行われた、再生産について:イデオロギーと国家のイデオロギー諸装置に関する報告をこの場でする旨の予告をしたままだが、なかなかできないでいる(なかなかまとめる時間がないからでもあるのだが……、その割には別のネタでエントリーが進んでいるが(;^_^A アセアセ…)。申し訳ない(_ _ )/ハンセイ。  ただ、書評会の「報告」ではないのだが、ここで少し「こぼれ話」を。  書評会が終わ . . . 本文を読む

オリエンタリズム?

2006年04月04日 | 理論
 昨日は藤田嗣治についてエントリーを書いた為に、普段よりアクセスが多かった模様。ただ、私の興味は、彼が仏の「東洋趣味」とどうやって「折り合い」をつけていたのか? という点にある。それは彼の作品に関して言えば外在的な興味とも言えるが、他方で、彼の実存的な部分に対する興味であるとも言えるように思える。  日本で研究を進める研究者の中で、欧米に対して何かを発表してゆきたいと考えている人は、思いのほか多 . . . 本文を読む

藤田嗣治、オリエンタリズムetc.

2006年04月03日 | 理論
 東京国立近代美術館で藤田嗣治展が開催されているらしい。先日朝日新聞の文化欄でこれ企画が紹介されていた。また、今週末のテレビで、藤田にまつわる二つの番組が放送されていた。  藤田の作品については、私は別段思い入れはない(実際には、思い入れをもてるほどには知らないということだが)。ただし、二つの番組で紹介されていた彼の人生について、それと関連づけて考えた彼の作品には、いくらか考えさせられるところが . . . 本文を読む