とにかく、面白い!
文化人類学者の畑中幸子さんに誘われるまま、何も知らずにニューギニアの奥地、ヨリアビへ行った紀行文で、苦労ぶりがユーモアに描かれている。
ジャングルの中を3日間もかけて歩いて行く、未開の土地。
ネイティブの男達は、パンツをはかず、前に草を垂らしたり、筒をさげたりするだけ。
豚の牙を鼻にさしたり、鸚鵡のトサカを小鼻の穴に通したり、黒い肌は、鰐の皮のよう。
女は、豚3匹と取り換えられてしまう世界で、七つ八つの時には嫁さんにされているという、原始社会である。
こんな場所が未だにあるの!?とびっくりしてしまうのだけど、これは1968年のことで、今から40年位前だから、さすがに今は、もっと文明が入っているに違いないけど。
有吉さんも、30代後半という若さで、不便さに辟易しながらも頑張ってトライしている。
それにしても、文化人類学者というのは、すごいものである。 毎日乾パンのようなビスケットとコンビーフだけ、という清貧の生活の中、シシミン族と渉りあってたくましく暮らしている。
有吉さんは、帰国後、マラリアに罹ったものの、一命をとりとめている。