しいかのブックトーク

毎月読んだ本や日常の諸々を記録します。

ぼくが最後のクレーマー

2008-08-19 00:44:02 | こんな本読みました

32081833   関根眞一/著    中公新書

 『隣のクレーマー』の第2弾。

 いろいろなクレーマーの体験談があり、興味深い。

 近年多くなっているのが、リタメイトと言われる「退職した、もと管理職」の人達という。

 昔を懐かしみ、サラリーマン時代の昔の部下を叱責するように、クレームを言ってくる。

 苦情を言いやすい業種というのは、供給が需要を上回るもの、近年では、歯医者や百貨店、もちろん学校などもあり、対策が必要となる。

 メラビアンの法則というのがあり、人は、他人を見た瞬間に、この人がどういう人はを見抜き、それがその人がどんな人なのかという判断に55%影響するのだとか。

 電話でも、最初の5秒で印象が決まるというから、接客業は、「最初が肝心」という事だ。

 私の仕事上では、このクレームが常につきまとい、悩まされている。

 解決の手助けになればと、考えながら、読みました。


ライラの冒険シリーズ

2008-08-19 00:21:25 | こんな本読みました

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フィリップ・ブルマン/著   大久保寛/訳   新潮社

第1巻 『黄金の羅針盤』

第2巻 『神秘の短剣』

第3巻 『琥珀の望遠鏡』

 「この世界では、良心は体の中にあるけれど、他の世界では、ダイモンとなって、寄り添っている」というセリフが、映画では最初にあった。

 ライラのダイモンは「パンタライモン」でまだ形が定まっていない。その場の状況や気持ちの動きでくるくると変化する。

 アスリエル卿はユキヒョウで、コールタール夫人は金色の猿である。

 3巻全部で1600頁もある大作だけど、飽きることなく読んでしまう、とにかく面白いのだ。

 私にダイモンがいるとしたら、何の動物だろう。

 ダイモンがほしい。いたらいいのに。

 ダイモンと話をするというのは、自分の心のもう一つの声との対話であるのだ。

 読んでいる間中、私の頭の中はライラの世界でいっぱいで、ライラの事ばかり考えていた。

 外で、犬の散歩をしている人を見ると、どうしても犬がその人のダイモンに見えてしまって、だとすると、ライラの世界では、ペットというのは存在しないのかな、などと考えたりしてしまう。

 面白い本と書いたけど、ここでのライラとウィルの冒険は、それは過酷なもので、こどもの旅としては、かなり辛いものだ。

 旅をしながら、2人は大人へと成長していく。

 読み終えて、これで終わりかと思うと残念。もっともっと読んでいて、ライラの世界にいたかった。