私は知らなかったんですが、日本の芸術教育の最高峰「東京藝術大学」では、卒業制作として自画像を提出することが110年も続いているそうです。
とにかく自画像を描かないと卒業できないということですね。
そしてそれを大学がすべて買い上げて、永久保存しているというではないですか。
その数、4800枚!
明治、大正、昭和、平成の若者の自画像には明らかにその時代が反映されています。
その時代の中で必死で自分の未来を見つめている芸術家の卵達の今が、恐ろしいほどその自画像に現れています。
2007年は藝大創立120年の節目に当たり、NHKの番組と連動し自画像展(8月4日~9月17日)が開かれています。
番組ではそれぞれの時代の卒業生個々をピックアップして、時代をデッサンしていきます。画家として大成した人、無名の人、卒業後まったく絵を描いていない人。
そこに時代とその人の人生があります。
絵を通して自分とは何者かを問い、苦悶した若者達の指紋がそこにあります。
それぞれの話の切り取り方、積み上げ方がとても面白くて引き込まれました。
8月19日(日)教育 午後10:00~11:30 (ETV特集)
8月23日(木)BShi 午後2:00~3:50 (再放送)
再放送は以上のとおりです。
ぜひ、ご覧になることを進めます。
とにかく自画像を描かないと卒業できないということですね。
そしてそれを大学がすべて買い上げて、永久保存しているというではないですか。
その数、4800枚!
明治、大正、昭和、平成の若者の自画像には明らかにその時代が反映されています。
その時代の中で必死で自分の未来を見つめている芸術家の卵達の今が、恐ろしいほどその自画像に現れています。
2007年は藝大創立120年の節目に当たり、NHKの番組と連動し自画像展(8月4日~9月17日)が開かれています。
番組ではそれぞれの時代の卒業生個々をピックアップして、時代をデッサンしていきます。画家として大成した人、無名の人、卒業後まったく絵を描いていない人。
そこに時代とその人の人生があります。
絵を通して自分とは何者かを問い、苦悶した若者達の指紋がそこにあります。
それぞれの話の切り取り方、積み上げ方がとても面白くて引き込まれました。
8月19日(日)教育 午後10:00~11:30 (ETV特集)
8月23日(木)BShi 午後2:00~3:50 (再放送)
再放送は以上のとおりです。
ぜひ、ご覧になることを進めます。
非常に引き込まれるものがありました。
富山で今は学校の先生になっている青年(30代?あんな絵を描いたのに「学校の先生」とは心なしか皮肉なような。そのせいか現在の彼は「常識人」の顔に変わっていました)の絵とファシズム期の自画像のトーンが心なしか似ているような気がしました。ファシズム期のほうが死の臭いが強く、富山の青年の絵の場合は近未来SF的と言う違いはありますが。
戦没した画学生たちのエピソードに関してはラジオ深夜便で定期的に「無言館」のことは取り上げられるので知っていたのですが、ラジオの場合絵が見られませんから(笑)、その絵を見られたのは感激でした。ただ無言館の絵の状態がどれも悪いのには非常に悲しい気持ちになりました。モデルの女性と結婚した戦没画学生の話もラジオで知っていたので、「ああこれがあの」と感慨深かったです。その学生は兵隊に取られたのですが身体を壊して妻とともに九州に帰郷したのですが、たしか熊本空襲で亡くなってしまったのです。
http://www.city.ueda.nagano.jp/hp/kanko/museum/mugonkan.html
http://blog.goo.ne.jp/sque
また共学化すぐの反骨心溢れる女子学生の話も凄かったですね。
ところで表題の左下の女性の絵のエピソードも印象的でした。入試前に恋人を事故で失った女性でしたよね。彼女の発言から若い世代にもこういう人がいるのだなあ、とかさまざまな感慨を受けました。
私もなかなか質の高い番組だと思いました。
個々のエピソードは短いけれど、掘り下げ方がしっかりしていて、薄っぺらくありません。
ある大学のそれぞれの時代の学生を切り取って、時代を人生を明らかにする。
この企画の下準備は相当の時間がかかったことは、想像できます。
こんな企画ばかりなら、テレビってすばらしい。