お寺さんぽ Ver.03

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官位に殺される  (歴史さんぽ)

2006年02月27日 | 歴史
のんびり気軽にさんぽがてら。
今回はちょっとまじめな雰囲気で。気軽ではないですね、すみません。
お寺…ではなく「歴史さんぽ」シリーズの第一回目です。


「官位に殺される」
そんな話がある。


※ちょっとまって、「官位」ってなんでしょう?
官位(かんい)とは、官職と位階のことを言います。…余計わかりませんね。
簡単にすると、政治での役職(官職)、功績のあった人に与える順序ついたご褒美(位階)です。
大岡越前守忠相(おおおかえちぜんのかみただすけ)は江戸南町奉行の有名人ですが、
その「越前守」が官職です。位階は「従五位下」です。
まぁ、そんなもんです。えー、続きをどうぞ。


わかりやすいのは秀吉以下の豊臣一族だ。
小者であった彼がわずか数年の内に位人臣を極めたのだ。
だが、晩年の彼はおおくで語られるように失政を繰り返し、自ら築いたものをおとしめて死んだ。
その一族も同様。
秀次、秀秋、秀保…驚異的な出世をした秀吉によって訳もわからぬまま世に出された彼等も、
同じように歴史に弄ばれ、死んだ。(注1)

それをよく理解しているのは貴族たちだ。
彼らは、位を与えられて満足する者たちを冷ややかに見つめている。

それは名目に過ぎぬものであるが、値しない者、器量がない者は「官位」によって裁かれるのだ。(注2)
むろん科学的根拠など無いものだが、なによりそれは歴史が証明している。
「官位」は人を見極め、そして捌きを下すのだ。

現代の官位といえば、社長など、「~長」とか「~担当」といった各々の役職・肩書きになるだろう。
世間を賑わせただけの社長、常識に疑問符がつく議員、人を惑わす教祖…………。

…あなたは大丈夫か、一度考えてみるといい。




(注1)
豊臣秀次(切腹) 秀吉の甥で養子。殺生関白として有名。高野山で切腹。
小早川秀秋(狂死)秀吉の養子。受けた官位から「金吾中納言」と呼ばれる。関ヶ原の寝返りで有名。
豊臣秀保(変死) 秀吉の甥で秀吉の弟秀長の養子。療養先で変死。死因は諸説あり、不明。
(注2)
要するに、他からの羨望で同士討ちを誘ったり、重責をあたえて内側から崩壊させるのです。
木曾義仲、源義経などがいい例。


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