精神機能と能力開発:心理学―教育学―社会学

※このブログは移転しました
 移転先
 https://hidekifujita.blogspot.com/

人間集団に働く2つの要因

2014年12月29日 | チームワーク


(1)つながりと成果
社会心理学のグループダイナミクス(集団力学)に関するPM理論では、集団にはP(Performance チームの成果)とM(Maintenance つながりの維持)がある。
PM理論は、三隅 二不二 教授(元九州大学教授、大阪大学名誉教授)による。

(2)厳しさと優しさ
厳しさ(ルール)と優しさ(リレーション)を兼ね備えている場合、学級経営が安定する(Q-U理論)。
Q-U理論は、早稲田大学の河村茂雄 教授による。

(3)競争と協同
個人主義的な競争が、学びを促進するという、一般通念があった。
しかし、学び方や働き方について、個人主義的な競争よりも、協力的な協同学習(互恵的な学び)の方が、有効であることが示された。

(4)平凡と非凡
日本民俗学の創始者である柳田國男は、村の伝統的な人間形成と、新たに登場した学校教育を比較した。
村の伝統的な人間形成は、平凡であることを尊重し、学校教育は非凡であることを称揚した。

<参考文献>
河村茂雄(2006)Q-Uによる特別支援教育を充実させる学級経営.図書文化社.
アルフィ・コーン(著) 山本 啓(訳)(1994)競争社会をこえて ノー・コンテストの時代.法政大学出版局.
広田照幸(1999)日本人のしつけは衰退したか 「教育する家族」のゆくえ.講談社.

最新の画像もっと見る