月の南極点にあり氷の存在が期待されていた「シャックルトンクレーター」について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究チームは、探査衛星「かぐや」による調査で地表に氷は見つからなかったとの結果を、23日付の米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。
シャックルトンクレーターはすりばち状で、最大直径21キロ、深さ最大4.2キロ。太陽光がまったく当たらない部分があり、水が氷として存在する可能性が指摘されていた。さらに水を構成する水素の濃度が南極点付近で高いことも米衛星の調査で98年に分かり、米政府の月面基地の有力候補地になっている。
かぐやは昨年11月、太陽光がわずかに差す1日を狙ってクレーターの撮影に成功。詳細な地形が初めて判明した。分析の結果、クレーターの底の温度は氷点下183度より低いと推定されたが、氷の存在を示すデータは得られなかった。
月に水があるかどうかは、過去の探査でも確認されていない。チームの春山純一・JAXA宇宙科学研究本部助教(惑星科学)は「クレーター内に氷は存在しないか、あっても非常に少ない量で土と混ざっている程度だろう。北極での解析も進め、月の極での氷の存在の可能性を調べたい」と話す。 【毎日新聞】
探査衛星「かぐや」により米衛星に先駈け、水の存在は無いが、これから氷の存在の調査に当たると言う。世界で初の月の詳細が解明されようとしている。日本の技術が高度のもの追いついたと言うことになのだろうと思いながら・・・・