平太郎独白録

国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し、独自の歴史観で語ります。

耐震データ偽造事件にみるヒルズ族性善説への期待。

2005年11月21日 | 時事問題
親愛なるアッティクスへ

今、設計事務所によるマンション・ホテルなどの耐震データ偽造事件が問題になってますよね。
まず、民間の検査機関の側で言えば、いくら役所のマニュアルに沿ってやっているからと言っても、明らかに怠慢だと思います。
おそらく、国土交通省検査機関も、こういう物を偽造するなんて事は、まったく想定してなかったのでは?と思います。
パソコンで作成する建設関係の色々な書類は、私も作っていて、「まるで、偽造されるということを前提としてないな。」と思う物がたくさんありましたよ。
役所的には、「そんな、営業停止、指名停止にされるようなことを、自ら進んでやるやつがいるわけがない。」という発想でしょうか。
(中には、役所から「この書類を出せ!」と言われ作成する書類もあるのですが、多くが、ただ受け付けるだけであることが多く、「だったら、書いてあることが、本当のことなのかどうかわからないでしょ?」と言う場合もあります。つまりは、明らかに役所の自己満足的な書類・・・。)

一方で、提出サイドに絞れば、構造計算下請け設計事務所は、一人で罪を被るつもりみたいですけど、実際のところ、大元であるデベロッパーからの、有形無形のコスト削減圧力こそが主因でしょう。
おそらく、この問題は、この程度の拡がりでは収まらないと思われます。
なぜなら、この点で、私には、思い当たることがあるからです。

二年ほど前、私はある地場ゼネコンの社長さんと会食したことがあるのですが、当時、建設業もどん底だったこともあり、その社長さんは業績の厳しさばかりを口にされておられました。
で、私が、「でも、現実に***建設**とか、***さんなんか、好業績をあげている新興の建設デベロッパーもあるわけじゃないですか。」と言ったところ、その社長曰く、「あれはね、見ててごらん。10年後には社会問題化するよ。」と言われました。
それが何を意味しているのかはそのときはわかりませんでしたが、今回、この問題の中で、そのとき話に出た一社が取りざたされたのをみて、「ああ、こういうことだったのか。」と今更ながらに得心した次第でした。

これは何も、耐震データ偽造だけではないと思われます。
おそらく、あれは氷山の一角であり、他社が建設不況の中で、軒並み、業績悪化で苦しんでいる中、こういう会社が桁違いに業績を伸ばしてきた背景には、徹底した・・・というよりも、むしろ、「手段を選ばない」と言った方が正確なまでの、コストダウンがあったのだろうと思います。
となれば・・・。
もちろん、すべてが違法なことだとは言いませんが、こういった新興の企業人にどの程度、モラル意識というものがあったのかと言われれば、少々、疑問ではあります。
むしろ、今のヒルズ族と言われる人たちに代表されるような、勝ち組と言われる人たちに、性善説を期待する社会の仕組みがおかしいのだと思います。

下請け設計事務所の方も、それを断っていたら、仕事は来ないわけですから、仕方ない!という上で引き受けていたのだろうと・・・。
まあ、家の問題に限らず、急成長している会社のものを買うときは、むしろ、気をつけるべし!という教訓でしょう。
同業他社が業績が伸びてない中、値段も変わらないのに、その会社だけが伸びているというのは、つまりは、どの部分かの経費削っている・・・という場合が大きいのですから。

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4 コメント

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Unknown (mogu_mogu)
2005-11-21 23:36:35
TB有難うございました(^.^)

今日は忙しくてまだ読んでません_m(__)m

後で!
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>mogu_moguさん (へいたらう)
2005-11-22 10:48:30
いつもコメント有り難うございます。

私も今日は忙しくて、まだ何も手を付けられそうにありませんm(__)m
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事故。。。 (Ryouo。。。)
2005-11-23 10:48:13
とある航空会社でも。。



トラブルが頻発していましたね。。。



そうゆうことだったのでしょうか??



だとすれば。。事故ではなく。。。。。



過失でもなく。。。



明らかに詐欺ですね。。

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>Ryouoさん (へいたらう)
2005-11-24 16:52:10
あの問題も。。。この問題も。。。(笑)。
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