リトル・マイ・サンシャイン 2007年1月 主演 スチーブン・カレル
解説
サンダスをはじめ、多くの国際映画祭で賞賛された映画で、第19回東京国際映画祭でも最優秀監督賞、主演女優賞などを受賞した作品である。
この映画が世界的な映画の評価を受けた裏には、アメリカほか、世界的な傾向である個人主義、それが陥りがちな利己主義、そしてそれが家族の絆を破壊している傾向がある、この映画はそこに着眼した所に価値があるのだろう。
美少女コンテストのクイーンを夢見る少女とその個性的な家族が、エンジンのかからない壊れた黄色いワゴン車に乗って千キロもあるコンテスト会場へ出かけて行くが、その間に起きた出来事を見せている。
主人公の家族を演じるのは、「40歳の童貞男」のステイーブ・カレル、「インハーシュズ」のトニー・コレット。
物語
小太りの大きな眼鏡をかけたオリーブ(アビゲイル・ブレスリン)の夢は美少女コンテストで優勝することだった、地方予選で惜しくも選ばれなかったが、優勝者が薬物使用ということで繰り上げ優勝となり、全国大会のコンテスト会場があるカリフォル二アのホテルまでアルバカーキーの山の中から約千キロ飛行機に乗る金が無いから車で出かける事になった。
この家族は複雑で、オリーブの父と母は、仕事があまりうまく行っていない家族で、ゲイと麻薬の常習で身を滅ぼしたオリーブの叔父さん、オリーブの優勝だけが楽しみなコンテストに出るための知恵をつけるグランドパパ、兄はパイロットを目指してはいるが何もしないで、家族とも口を聞かない自閉症気味の兄貴、そんな環境の家族だが、オリーブのためにオンボロワゴン車に乗り込む。
この道中の出来事で家族は家族の固い絆がある事に気がつく。
感想
コンテストと聞けば、苦労した結果栄冠を獲得するーハッピーエンド・・・、という筋書きがセオリーだがこの映画は、本当の勝者は誰なのかを映画の中で語り、家族の絆とは何かを、見る人にリアルに見せて考えさせる素晴らしい映画である。
感じた度 ★★☆