掃除機片手に怒ってますねぇ。
「劉さん、何で日本人に私の悪口言うの?」
と、中国語で言ってるシーンですね。
台本には、
「 (中国語で) 劉さん、何で日本人に私の悪口言うの?」
と書いてあります。
おいおい。。。
いや、中国語で書かれても、結局読めない訳だけど。
台本が上がったら(稽古中に少しずつ上がって来ます。台本が全て上がったのは、一週間後には劇場入りと言う時期だったと思います。ははは。)
中国語が出来る方に中国語に書き直して貰って、読んだ音声と共に送っていただき、それを覚えると言う手順でした。
初めて音声が手元に届いた時、とてもホッとしました。
「よーし、これで覚えるだけだ!」と。
しかし、実際の音声を聞いて・・・、
心が折れました。。。
この台詞も、最初に聞いた時、
「嘘だろぅ?」
と思いましたねぇ。
何度聞いても全く分からない。
まぁ、そうですよね。
全く喋れない訳ですから。
読めない中国語を見ながら、喋れない中国語を何度も聞き、
この全く掴めない言語を、3週間後に(ここは、かなり前半のシーンなので、本番まで3週間位あったと思います。)人前で芝居しながら喋るの?私が・・・??
と、青ざめましたねぇ。
何度も聞くけど、どこにも引っかかりがなく、
心が折れ、
でも「がんばる」以外に方法はなく、
また聞いて。。。
この時、人って面白いなぁと思った事がありました。
多分、凄い神経な顔で音声データを繰り返し聞いてるんですけど、
急に・・・笑い出したりするんですよ、人って。
「あ、無理。」
「これ容量オーバーだわ。」
と思った瞬間(心が折れた瞬間?)
笑いました、私。
自宅で一人で笑いました、私。
ただ、やはり「どうにかする」しかなく、
また追い詰められた表情で音声データを繰り返し聞くしか無く。
あ、後ね、
一人でも喋りますよ。
「え?しゃべんのコレ?」
「あははははー、誰が喋んのコレ?」
とかね、言うんですよ。
自分でも自分の行動に驚きました。
新発見でした。