A GRAIN OF SAND

一粒の砂のように
小さな存在だけど
今日も世界の片隅で
生きていた証

刹那的な生き方に関する考察

2010-03-27 23:12:12 | Weblog
この先



あと何十年も生きると仮定すれば



保守的になるのは当然のこと



安定した仕事に就いて



日々稼いで日々消費する



緩やかな螺旋を描きながら







もしあと一年で寿命が尽きたら



それに何の意味があるんだ?



他にやっておきたいことが



あるだろうに



とんだ人生の無駄遣いだ








だからさ



死なない未来の為じゃなくて



死ぬかもしれない明日の為に



生きていたいんだよ



刹那的だけれど



自分なりの危機的意識ってやつ



最悪の事態を見越した行動



螺旋はいつか途切れるから







それにさ



将来の為だなんて馬鹿みたいだよ



その将来ってやつが



額面通り来るとは限らないし



確率なんてのも当てにならない



明日死なない保証はどこにもない






逃げだと言われようが



そういう生き方だって



アリなんじゃないかってね






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伝説の邂逅

2010-03-07 23:04:38 | Weblog
『或る伝説』の続きみたいなものです。




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆







ついに



逃げ続けてきた時に追いつかれた







次元の彼方に置いてきた



氷漬けの半身の歌が聴こえてくる







古の炎の



隔たれた光と熱は



砂に埋もれたカンテラで



再び出逢い



星の命に火を点す







帰らねばならない



始まりの器のもとへ



下せなかった決断を



星の声に寄せて







風に靡(なび)く鬣(たてがみ)に心乱れ



闇に浮かぶ新月に焦がれた人魚のように



忍び寄る渇きに震える



仮初めの肉体を捨てて







次元の彼方から聴こえる



あの歌に導かれて









きっとあなたはそこにいる









そして



あのとき言えなかった言葉を



最後の呪文を唱えよう








これでやっと



私とあなたの物語が終わる









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淘汰されゆく

2010-03-01 23:50:05 | Weblog
私の席はどこ?



もう取り合うのはイヤ



いつも席は限られていて



座れない者は沈黙のまま



退場を求められる



それは



果てまで続く



イス取りゲーム







私の席はどこ?



奪ってきた席は消え



奪える鈍感さは失ってしまった







どんな英知を手にしても



世界の理を変えられないのなら



それは進歩であるはずがない






私の席はどこ?



あなたの席はどれだけもつの?






ねぇ



いっそのこと



私たち



風であればよかったのに





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