回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

オペラ座の怪人

2015年07月20日 19時12分19秒 | 日記

今日のNHK BSで映画版「オペラ座の怪人」が放映されていた。映画としては公開直後、NYからの飛行機の中で観たのが最初だったから10年以上前になる。それ以前には、ロンドンでミュージカルを観ていた。日本での演出は知らないが、ロンドンでのミュージカルの舞台では、シャンデリアが客席の後方から大きな弧を描いて飛びだしてくる場面が、音楽の効果も相まって衝撃的だった。アンドリュー・ロイド・ウエッバーの代表作の一つとして、また、サラ・ブライトマンを一躍有名にした、商業的にも大成功のこのミュージカルは、こちらが歳をとってきているせいで見るたびに少しづつ違った印象を与える。特に、ダーエ家の墓のある雪の墓地の場面は、最初は立ち並ぶ石像群に圧倒されたが、今見るとこの場面が全体を引き締めているようでしっくりくる感じがする。それに比べると、「pass the point of no return」の場面は、最終的にはそうならないせいか、いささか青臭い感じのするところだ。もちろん、この場面は怪人とクリスティーヌの感情が最高潮に燃え上がったのには違いがないが。

怪人がロマ人である、という設定は、この小説が発売された時(1909年)にはエキゾチックな印象を与えるものだったのだろうが、度重なる激しい迫害にあった20世紀のロマ人の悲劇に鑑みると複雑な気持ちにさせられる。

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