毎年この時期になると所得税の確定申告しなければならない。かつては税務署には縁がなかったのだが、ここ数年は所轄の税務署に赴いて手続きをしている。都内の住宅地の中にある税務署なのだが、職員によってこれほどまでに対応の違う役所も珍しいように思う。一つは嫌がらせが生きがいではないかと思われるような横柄、傲岸そのくせ税務知識に乏しいタイプ、もう一つは納税者に対する当然の配慮を払い、沈着かつ税務知識も十分(もちろんIT機器の知識もある)タイプの両極端。今回も最初の窓口の担当者はいかに相手に不快な思いをさせるかに腐心しているタイプだった。そこをやり過ごした後の担当者は極めてフレンドリーでスムースに小一時間で一件落着となった。採用時には決してエキセントリックな人物を採用しているはずはなく、入署後の研修も同じはずなのにどうしてこのような違いが生まれるのか、たぶん十人十色ともいう、持って生まれた個性、三つ子の魂百まで、を地で行っているようだ。
ほぼ同じようなことを同じ地域の年金事務所でも体験。海外も絡む国民年金の任意加入についての照会だったのだが電話に出てきた女性職員の、いかにも門前払いを食わせようとする対応に手を焼いたあと、同人もさすがに業務知識の不足から、途中から上司の課長に丸投げ。ところがその課長が正反対の誠実かつ専門家らしい対応とまさに対照的。結果的にはこちらも無事目的を達することができた。
結果から見れば自分は幸運な方だと思うべきなのだろう。始めの対応によって物事が紛糾してしまうことはいくらでもありうるのではないだろうか。こうしてみると日本の役所は、たぶん、先進国はどこも同じなのかもしれないが、上記のような正反対の二つのタイプによって構成されているようだ。