乙女らしい乙女を探しました。
美化しちゃイヤだ。
美化しちゃイヤだ。
もう二度とあの日の空に戻れない乙女ごころを3文で売る 暮夜 宴 これぞ、乙女。と思いました。 「乙女ごころを3文で売る」 この潔さ、強さは、本物の乙女。と思います。 決して、かよわいだけの生き物ではない。 そう。乙女って、こういうものだと思うのです。 だって、 もう二度とあの日の空に戻れないのだもの。 失ってしまったもの。戻れないところ。 もう自分の手に入らないのであれば、乙女ごころだって3文で売ってしまえる。 手放したって怖くない。 あの日の空に戻れぬのなら、意味をなさない。 失うものは、もうなにもない。 そのひたむきさ。迷いのなさ。 乙女以外のなにものでもないように思います。 |
歯に風を感じていると乙女座のあるべき場所に盛り塩がある 我妻俊樹 なんだかわからないのだけれど、とてもとても気になった作品。 どうとっかかっていいのかわからないのですが、多分、そのわからなさがパワーのような気がします。 なんだか、汚れた下町っぽい場所で、神聖な異物(盛り塩)を見つけた気分です。なんでだ。 |
炭酸の泡がのぼって消えていくくらいの乙女心がほしい ゆづ 可愛い。乙女ちゃんな作品。 炭酸の泡。ってところが、乙女の小道具で、しゅわしゅわです。 乙女心は、ほんのりと。 刹那的なのがいいの。 |
夢なんかみたくもないし乙女とか呼ばれたくない十七の夏 瀧村小奈生 十七の夏は、どっぷり乙女な時期ですね。 夢なんかみたくないあたり。乙女とか呼ばれたくないあたり。 このころは、どんなにヤンチャでも、夢を見なくても、乙女でいられた時期に思います。 か弱いものが嫌いで、自由奔放で、だからいろんなものに反発できたのだけれど、それこそが乙女の証だったように思います。 大人になってしまったら、抵抗はおろか、肯定することだって簡単には敵わないのだから。 |