超短編小説おじいのつぶやき

&おばあのすっとぼけ

しかめつら②

2008-06-03 | 超短編小説おじいのつぶやき
 ・しかめつら②完


 おじいに口内炎ができました。
 数日後。

おばあ「どうだ、お父さん。口内炎のようすは」

おじい「ん、ああ。まだ、ちっと、いてえけど。
    薄皮が、はったみてえになってきた」

おばあ「ああ、そう。夕飯、たまには若者ぶって、
    ピザでもとろうかと思ったんだけど、いいか?」

おじい「ん、ああ。かまわねえよ」

 さて、ピザが届きました。

おばあ「はあ食うだ。おっ、タバスコがついてっけど……
    お父さんは、口内炎が治りかけだから、
    まだやめたほうがいいな」

おじい「うーん。でもオレは、辛れえもんが
    好きなんだけどな」

おばあ「でもなあ。口内炎できてんだろ?」

おじい「でももう治りかけだし。いいや、かけちまえ」

 おじいはタバスコをかけ、ピザを一切れかじります。

おじい「もぐもぐ……」

おばあ「はあどうだ? だいじょうぶか?」

おじい「……しまった。まだタバスコは早かったか」

おばあ「あれあれ。またしかめっつらして。だから
    早ええっつったんに」

おじい「くうっ、たしかに……うおおっ、うおおおお!
    刺さる! タバスコがグサグサ突き刺さるぅ――ッ!」

おばあ「……………………」

おじい「ぐああっ、水ぅ! みっ、水う――――ッ!」

おばあ「……………………」

 大惨事です。


~Thank you for reading.~


2 コメント

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お、おじい… (hiro.)
2008-06-04 17:45:27
また・・・
おじいらしかなぬ行動アーンド言動に
びっくらこきました。
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hiro.さんこんばんは☆ (nikopiroshi)
2008-06-05 00:31:19
それくらい、出来ると痛いということですよ。
あの、憎いアンチキショウは。(?)
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