マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

RSウィルス(急性細気管支炎)

2010年02月19日 | 診療
冬になると流行する風邪のひとつ。
2歳までにほぼ100%かかってしまいます。
でも風邪だと思っているうちに、それほどひどくならずに勝手に治っていくことも多いです。

特に問題になるのは生後数ヶ月までの乳児のうちにかかってしまった場合です。
熱、咳、鼻。。。
最初は風邪かと思っているうちにどんどんひどくなります。
ゼーゼー・ヒューヒュー・ゼロゼロがはっきりしてくると細気管支炎を疑うようになります。
生後1ヶ月前後くらいだとさらに悪くなりやすいので要注意。

基本的に治す薬はないので、対症療法で頑張っているうちになんとか治っていくのですが、
やはり中には悪くなって入院となる場合もあります。

おっぱいやミルクが飲めない、息が苦しそう、顔色が悪い。。。などなどを参考にしながら
こまめに外来で相談することになります。

このところ、高島病院ではこの細気管支炎での入院がたくさんおられるみたいです。
うちではそれらしい入院は今のところ少ないですね。
今津の保育園を中心に、肺炎になりやすい?咳風邪が大流行しているので、
入院はうちでもかなり多いです。

RSウィルスは1度かかっても、またかかることも多いと言われています。
ただし、重症度は2回目以降は低くなりやすいとのこと。
ちなみに大人でもかかります。
お年寄りの肺炎の誘因になっていることも実は多いようですよ。

予防は特にこれと言ったものがありません。
小さく生まれた子や生まれつき心臓に病気を持っているような子たちには重症化予防の
注射があるのですが、桁違いに高価なもののため、それ以外の子どもには事実上使えません。

秋から冬にかけての間は、新生児から早期の乳児は人ごみに連れていかないことは大事ですが、
兄弟がいる場合はもうどうしようもありませんね。
寒い時期の乳児の咳・鼻はひどくならないか少し気にかけておいてくださいね。

ちなみに急性細気管支炎はRSウィルス以外のウィルス感染でも起こります。
症状はほぼ同じと考えていいと思います。
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