梅雨から初夏にかけて清涼感を与える花として「睡蓮」(すいれん)がある。
睡蓮は水面に咲く花でとても優雅で見ているだけで心が落ち着く。
同じ時期に「蓮」(はす)の花も咲く。
どちらも水面の近くに咲くが、茎を伸ばして水面の上で咲く花が「蓮」である。
「睡蓮」は日中に咲き誇り、夕方になると眠るように蕾となる。
「蓮」は朝方の二時間程度で咲く為、あまり人の目に触れない。
人は水面の上で咲く花を見て「きれいだ」「なんだ、咲いてないのかぁ」と
勝手に思う。
でも、「睡蓮も蓮」も水面の下では、メダカや金魚といった小動物の住む環境を
造りその世界を守っている。
「ビオトープ」と言う言葉を時々耳にするが、まさに「睡蓮と蓮」は生活空間
造りのスペシャリストだ。
目には入らない世界で小さな生き物を守り続ける「睡蓮と蓮」は観音様の如く
命を見守る「蓮華」の花として全ての生き物に癒しを与え続けている。