私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

103 アメリカの意地

2009-08-05 21:49:09 | weblog
8月4日クリントン米元大統領は、3月半ば北朝鮮に拘束されている米女性記者2人の解放交渉のため平譲入りした。翌5日同氏は、金正日総書記と直接会談しその結果金総書記が、拘束されている米国女性記者ローラ・リン(中国系)とユナ・リー(韓国系)の2人に対して特赦を与え釈放するよう命じた。
2人の女性記者は、不法国境出入罪で労働教化刑12年の判決を受けていたが、即日釈放され、同日クリントン氏とともに平譲を出発しロサンゼルスに向った。これにより米朝間の懸案だった記者拘束問題は、5ケ月ぶりに解決した。
 こうした合法的に素晴らしい結果を現出するためには、あらゆる外交チャンネルを通じ、水面下でアメリカが自国の国民を取り戻すためにどれほど大きな犠牲を払い、大国の面子を捨てて交渉を進めてきたかは容易に想像できる。アメリカは、その国民性として自国の国民を他国から取り戻すためには、トップが最大の努力を惜しまない政治的スタンスと意地を持ち合わせている。そうした裏づけがあるだけに政府の命令には、国民は国のため命を賭してまで海外で活動し戦う。
 今回の事案は冷え切った米朝間の中にあって、アメリカが北朝鮮側に「借り」をつくった形で、政治問題は別とは言いながらもこれからの核問題、6ケ国協議、経済制裁等に微妙な影響が出ることは必至であろう。
 30年余も経過してなお遅々として進展しない拉致問題を見るにつけ、日米政府の取り組む意欲、熱意、意地に大きな落差がある。羨ましい限りだ。
政府の最大の使命は、国と国民を守ることに他ならないことを日本の政治家は知って欲しい。

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