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源氏物語歌集-悠山人編

『源氏物語』中の短歌(和歌)のすべてを、
原作の順序にしたがって、紹介する。→日本初!

36柏木11 柏木に

2008年10月01日 | 33藤裏葉~36柏木
源氏物語歌集 511
巻三十六 柏木 11 女二の宮

    柏木に 葉守の神は まさずとも
    人ならすべき 宿の梢か


2008-1001-ysg511
Kad07-054

□この、御あへしらへ聞ゆる少将の君といふ人して、
(女二の宮)「柏木・・・梢か
うちつけなる御言の葉になむ、・・・□

36柏木10 ことならば

2008年09月30日 | 33藤裏葉~36柏木
源氏物語歌集 510
巻三十六 柏木 10 夕霧

    ことならば ならしの枝に ならさなむ
    葉守の神の 許しありきと


2008-0930-ysg510
Kad07-054

□・・・、忍びやかにさし寄りて、
(夕霧)「こと・・・きと
御簾の外のへだてある程こそ、・・・□

36柏木09 恨めしや

2008年09月29日 | 33藤裏葉~36柏木
源氏物語歌集 509
巻三十六 柏木 09 弁の君

    恨めしや 霞の衣 たれ着よと
    春よりさきに 花の散りけむ


2008-0929-ysg509
Kad07-052

□弁の君、
(弁の君)「恨め・・・けむ」
御わざなど、世の常ならず、いかめしうなむありける。□

36柏木07 木の下の

2008年09月27日 | 33藤裏葉~36柏木
源氏物語歌集 507
巻三十六 柏木 07 大臣頭中将

    木の下の 雫に濡れて 逆さまに
    霞の衣 着たる春かな


2008-0927-ysg507
Kad07-052

□この御畳紙に、
(大臣頭中将)「木の・・・かな」
大将の君、□

【編者注】紫式部によって割当てられた和歌詠者は、現行流布本では、表記が一致しないこと、異説があることが多い。

36柏木05 時しあれば

2008年09月25日 | 33藤裏葉~36柏木
源氏物語歌集 505
巻三十六 柏木 05 夕霧

    時しあれば 変はらぬ色に にほひけり
    片枝枯れにし 宿の桜も


2008-0925-ysg505
Kad07-050

□・・・、(夕霧)「あひ見むことは」と口ずさびて、
(夕霧)「時し・・・桜も」
わざとならず、誦しなして、・・・□

36柏木04 誰が世にか

2008年09月24日 | 33藤裏葉~36柏木
源氏物語歌集 504
巻三十六 柏木 04 源氏

    誰が世にか 種は蒔きしと 人問はば
    いかが岩根の 松は答へむ


2008-0924-ysg504
Kad07-044

□・・・、顔うち赤めておはす。
(源氏)「誰が・・・へむ
あはれなり」など忍びて聞え給ふに、・・・□


36柏木03 行方なき

2008年09月23日 | 33藤裏葉~36柏木
源氏物語歌集 503
巻三十六 柏木 03 柏木

    行方なき 空の煙と なりぬとも
    思ふあたりを 立ちは離れじ


2008-0923-ysg503
Kad07-024

□言の葉の続きもなう、あやしき鳥の跡のやうにて、
(柏木)「行方・・・れじ
夕はわきて、眺めさせ給へ。□

36柏木02 立ち添ひて

2008年09月22日 | 33藤裏葉~36柏木
源氏物語歌集 502
巻三十六 柏木 02 女三の宮

    立ち添ひて 消えやしなまし 憂き事を
    思ひ乱るる 煙くらべに


2008-0922-ysg502
Kad07-024

□残らむとあるは、
(女三の宮)立ち・・・べに
おくるべうやは」とばかりあるを、あはれに、かたじけなしと思ふ。□