ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第44巻-3死の翼ふれるべし

2007-02-06 00:36:28 | 第041巻~第045巻

■死の翼ふれるべし(第157話) 発表1978年4月

評価     ★★★

依頼人   NSA(アメリカ国家安全保障局)

ターゲット  エジプト陸軍遺跡保護警備局長 ムスターファ・アメール

報酬     不明

今回弾丸発射数      3/ 通算弾丸発射数 988

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数   890

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数  74

<ストーリー>
ピラミッドの地下にソ連の核兵器が貯蔵されていることが判明。NSAはゴルゴに核兵器の封印を依頼する・・・

<この一言>
今夜・・・オリオン座のアルテミス星の方向に”明かり”がさしたら・・・裏切り者アメールが死んだと思ってくれ・・・

<解説>
衛星写真によりエジプトのピラミッド内に核兵器が貯蔵されていることが判明した。NSA(アメリカ国家安全保障局)はエジプトとソ連の蜜月時代にソ連が運び込んだ核兵器と推察、エジプトで唯一貯蔵場所を知る「ムスターファ・アメール」を貯蔵庫に閉じこめて殺害すれば核兵器を永遠に封印できると考えた。しかし、ピラミッド内は迷路となっており、貯蔵庫に近づくのは困難ゆえ、NSAはゴルゴにアメールの貯蔵庫内での殺害を依頼する。

ゴルゴは古代から続く盗掘王「ラスル41世」を訪ね、貯蔵庫とアメールについての情報を仕入れる。貯蔵庫からオリオン座のアルテミスが見えたとの証言により、ゴルゴは狙撃ポイントを割り出し、アメールを貯蔵庫内で仕留める。

ピラミッドの内部に核兵器という発想がユニークで、ピラミッド内部から見えた星をヒントに狙撃位置を割り出す謎解きも面白い。しかし、本作のポイントはゴルゴの最低報酬額を$200,000としている点だ。同様の記述は本作が収録されている第44巻-1『モンゴルの鷹』 (1979年5月発表)にも見ることができる。ゴルゴの報酬は 第2巻-4『黒い熱風』 (1969年5月発表)にて最低$50,000と記されていたが、第44巻で2話にわたりゴルゴの最低報酬を$200,000と明記している。為替相場を見てみれば、1ドル=360円の固定相場制から1973年の変動相場制への移行を経て、1978年には1ドル=200円程度まで円高が進行している。また時代背景を考えれば、賃金の上昇が物価の上昇を上回り、経済の安定成長を実感できる時代だったと勘案できる。故に、1969年の設定である$50,000の報酬では時代にそぐわぬ金額となってきたため、この第44巻でミニマム報酬額を$200,000に引き上げたものと推測される。

ズキューン

ゴルゴ13 (44) 巻掲載
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