空華 ー 日はまた昇る

小説の創作が好きである。私のブログFC2[永遠平和とアートを夢見る」と「猫のさまよう宝塔の道」もよろしく。

里山をたたえる

2023-10-13 19:38:28 | 芸術




おお、私とユリの花は兄弟だ
自然の中で咲く花と私
私は愛する里山の神秘の瞳と唇を
里山と花は神仏の現われだ。


薔薇よ、深紅の色に潜む宇宙の謎
ユリよ、雪のような白さは乙女の姿
里山の中で、大自然の詩句を歌っている
人も生き物も神仏の現われだ。

風がそよぎ、緑の梢は揺れる
オオルリの歌が青空に響く
自然の中で生き物は、不滅の生を生きている。
風の音も鳥の声もいのちの声だ


この里山の風景 魂に触れる
薔薇と百合の花は永遠のいのちの調べ
詩人の祈りは神仏に届く、誠実な歌声だ
花も昆虫も人も全ては神仏の現われだ


それで、何故、戦争がある
神仏の現われという真理を忘れ、我執のとりこになるからだ
魔はそこを狙う
おお、里山の花よ、人を目覚めさせよ


やがて、大自然の中、人は愛を見つける
薔薇とユリの花がいのちの秘密を教える
里山の詩、感動する魂は震えている
いのちの声は愛と永遠を教えてくれる  【poem 久里山不識 】




【 WALDEN 】

ときどき、夏の朝など、いつものように水浴をすませたあと、日の出から昼まで、松やヒッコリーやウルシに囲まれ、乱されることのない孤独と静寂のなかで、ぼくは陽当たりのいい戸口にすわり、物思いにふけっていた。
周囲では鳥がうたったり、音もなく家を飛びぬけていった。そうして西側の窓にさしこんでくる夕日や、遠くの街道を行く旅人の馬車の音で、時の流れに気づくのだった。そういう時間にぼくは夜のあいだにトウモロコシのように成長し、どんな手仕事をするよりもずっといい時を過ごした。それはぼくの生活のなかから、引き出された時間ではなく、ふつうぼくに与えられる以上のものだったのだ。瞑想とか仕事の放棄ということで、東洋の人々が何をいおうとしているのかを悟った。
だいたいいつまでも、ぼくは時がすぎてゆくのを気にとめていなかった。
まるでぼくの仕事に光を当てるかのように一日がたっていった。さっきまで、朝だったのに、それがどうだ、もう夕方だ。
記憶に残しておくようなことは何も果たせなかった。鳥のようにうたうかわりに、ぼくは自分の絶え間ない幸福に静かにほほえみかけていた。ドアの前のヒッコリーにとまってスズメがさえずるように、ぼくはスズメがぼくの巣のなかから、聞こえてくるのを耳にするかもしれないくすくす笑いや、かみ殺したようなさえずりを身につけていた。
                                       【ヘンリー・D・ソロー     真崎義博訳 】






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