?色の「ためいき」

ほんと世の中「わからない」ことばかり。ニュースを見ても「?マーク」が増えるだけ。そんな「?」を書き連ねてみました。

セクハラと「ウーマノミクス」「働くなでしこ大作戦」

2014-07-23 14:24:40 | この報道に??
静岡地検の検事正が、部下の女性職員に「セクハラ」したとして更迭されていたという。都議会の「セクハラ」ヤジもあって、各紙ともに比較的大きく伝えたののだが、「泥酔していた」ことは一致しているが、具体的な「セクハラ」行為については、不思議なことになこも見えてこない。

もちろん、更迭という社会的制裁を受けたので、さらに追及する必要はないかもしれないだろう。しかし、残されたのは「泥酔のうえの『セクハラ』」という、最悪の場合「刑法にふれるかもしれない」行為に、検事正が及んだということである。

お酒のうえのことになると、日本社会では甘いのだが、 輪をかけて「セクハラ」となると、事実さえも隠蔽されてしまう倫理的退廃が根づいているのだろうか。

酒酔いに甘い倫理的退廃が「酒酔い運転」の横行と無関係ではないような気がする。そして「セクハラ」というだけで「誰が、どこで、誰に、なにをしたのか」が曖昧になってしまうため「セクハラ」はなくならない。

実際に「セクハラ」ヤジを受けた都議への「セクハラ」ともいえる誹謗中傷を書き立てた週刊誌もあり、マスコミのなかにも「セクハラ」に無自覚な輩がいることを証明してしまった。

さらに愛知県新城市の長田市議が「6月定例会の一般質問の際、『婚姻届を出した人に穴の開いたコンドームを配っては』などと発言(朝日新聞デジタル 7月18日)し物議を醸し、それを支持する発言もネット内で散見され、「セクハラ」どころか「産めよ増やせよ」的発言まで飛び出している。

明治維新から富国強兵を国是としてきた日本では、この「産めよ増やせよ」が女性を出産する機械のように扱うセクハラの発想ではなく「立派な日本人」であるかのように錯覚する風潮が根強い。したがって「結婚しないの?」とか「赤ちゃんは?」と女性に発言する男性はいなくならない。なにしろ、そういう発言をする当人が「立派な日本人」と確信しているのだから、女性を協力し助け合うパートナーと考える発想がないのだから当然ともいえるだろう。

もちろん、各国で価値観は違うのだから、それが日本の価値観といえなくもない(あんまり大きな声で自慢しないほうが無難なような気がするが)。しかし「ウーマノミクス」とか語るのは止めたほうがいい。とりわけ「働くなでしこ大作戦」と称して「公務員の3割は女性に」になんて公言するのは倫理的な退廃である。

「働くなでしこ大作戦」は、公務員の3割もの女性が、職場で「結婚しないの?」とか「赤ちゃんは?」とかいう「セクハラ」に悩まされ、時と場合によっては泥酔した上司に犯罪行為まがいの「セクハラ」にさらされる危険を意味するだけである。

「ウーマノミクス」や「働くなでしこ大作戦」なんてネーミングを、ためらいもなく公表すこと自体が、倫理的退廃に思えてならない。