ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

前略 上原浩治様

2005年02月09日 | スポーツ関連
前略

上原さんジャイアンツに入団してからずっと応援しています。なる才能を秘めながらも、高校時代は無名選手の一人として過ごし、浪人生活を経て、大学でその才能を花開かせた貴方。ジャイアンツにドラフト1位で指名され入団した時の会見では、自らをエリートではない雑草と喩えていましたね。

新人1年目で、15連勝を含む20勝を達成し、新人王のみならず投手タイトルを総なめという偉業を達成しても、雑草魂を座右の銘にしている貴方は、決して驕らず気さくな人柄で多くのファンを惹き付けて行きました。今でも貴方が紙袋をバッグ代わりに持って移動していた姿を思い出すと、頬が自然と緩んでしまう自分です。

同僚だった松井(秀)選手はジャイアンツ・ファンのみならず他チームのファンからも愛されていました。敵対するのが常のマスメディアをも見方に付けてしまう人柄でした。自分の中では、彼と並んでジャイアンツ、いやそんな垣根を越え、野球を愛する多くのファンから愛され、日本を代表する選手に貴方がなるとずっと信じていました。

ところが、今オフに入っての貴方に関する情報は、自分を含め多くのファンに幻滅を与えるものばかりな気がします。貴方には貴方なりの夢が在り、年齢的な焦りが在る事も理解出来ます。でも、FAというのが選手自身の権利である一方で、ポスティング・システムは選手の権利ではなく、球団が所有する権利で在る以上、貴方の要求はどうしても我が侭と思えてしまう自分なのです。

勿論、貴方が自身のサイトで「我が侭であるのは自覚している。」と書かれているのは存じ上げております。契約金等を一部返上すると、身を削る覚悟であるのも承知しています。それはそれで、貴方の覚悟の程が生半可なものではないのが良く判りました。

けれども、先日の「応援してくれとも頼んでいません。」発言に続き、マスメディアに対して「ウゼー!」と言い放ったという報道には、心底哀しくなりました。自分はマスメディアの報道を懐疑的に見ているタイプです。一つの方向に世論を誘導しようという偏重ぶりが目立つマスメディアには辟易しています。マスメディアから面白おかしく穿った見方をされたり、売り言葉に買い言葉的なやりとりだったのかもしれません。でも、ファンはマスメディアを通じて多くの情報を得る事を考えると、自分を含めたファンに対して「ウゼー!」と言われた様な気がしたのです。

一つの事象を捉えて、それが全てであるとするのは妙である事は重々判っています。しかし、そうは思っていても、手に提げた紙袋が、何時しかブランド物のバッグに変わっていった頃から、貴方は変わって行ってしまったのだろうかと思ったりもしています。そんな風に思ってしまう自分が嫌になりますが・・・。

貴方は遠かれ早かれメジャーの世界へと旅立たれると思っています。常に上を目指したいというのがアスリートの本能である以上、それはそれで仕方ないのかもしれません。自分は、日本プロ野球には日本プロ野球の良さが在り、決してメジャーには引けをとる存在でないと固く信じていますが、それはあくまでも自分自身の考えであり、上原さんの意思をどうこう言うつもりは在りません。

唯、頭の片隅にでも置いて欲しいのは、自分の様にそれでもまだ貴方が大好きで、苦悩しながらも応援しているファンが少なくないという事です。

松井(秀)選手はFA資格を取得し、誰からも批判されるべき立場に無いにも拘らず、「自分がメジャーに行く事はファンへの裏切り行為かもしれない。」と苦悩の程を口にしました。其処にはファンへの気遣いが強く感じられました。彼の様に自身を責める必要は全く在りません。ですから、せめて現行ルールに則って、FAを取得してから、多くのファンに祝福される形でメジャーに挑戦して欲しいと思う自分です。

厳しい内容の御手紙になってしまいましたが、貴方が日本球界に居ようと、メジャーに行こうと、応援し続けます。今でも貴方は自分にとって大好きな選手の一人だからです。頑張って下さい。
                                                                草々

P.S. 心身共に厳しい状況とは思いますが、御身体には御自愛下さい。今年の御活躍を心より御祈り申し上げると共に、貴方を応援する為に今年も球場に足を運ばせて戴きます。

                     野球を、そして上原選手を愛する一ファンより
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4 コメント

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元祖ミスター (ぼら)
2005-02-10 12:36:10
コメント&トラックバックありがとうございます。



私の書いたのは極端ではありますが、元祖ミスタータイガース藤村冨美男の話が好きなのです。



彼が、オープン戦で審判をバットで殴ったことがあります。

審判の判定に怒ってバットで審判の尻を殴り、退場させられるんです。

でも、本当は前もって打合せ済みで、審判もお尻にクッションを入れてあるんですな。



オープン戦の場合、主力選手は地方のお客さんへの顔見せの意味合いが強く、1打席で交代していまいます。

それだけだと地方のお客さんに申し訳ない、ということで藤村選手がネタをしこんだんですな。



今だったら、暴力反対とか審判とグルになってはいかん、とかいろいろ言われそうですから、おおらかな時代だったんでしょうね。



でも、誰も傷つけずにファンを楽しませているわけで、こういう姿勢だけでもプロ野球には忘れて欲しくないな、と思うわけです。



ルールは大事です。

でも、それを上手くファンに見せる方法を、選手も球団も考えて欲しいな、というのが私の希望です。





P.S. 私も上原投手好きです。巨人ファンではないですが。
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スペンサー (ぼら)
2005-02-12 01:25:40
またまたコメントありがとうございます。



私のような怒り方をしている人はいないと思っていたので、なんだかうれしいです。

もちろん、あの怒り方はシャレなんですけど、スポーツ選手と芸人を同じように尊敬しているので、芸人になりかわって怒ってみました。



楽天田尾監督は、首位打者争いで敬遠されたとき、とんでもないボール球を空振りしてましたが、ブレーブスにいたスペンサーはバットを逆さまに持ったりしたそうですね。

怒りを表現したんでしょうけど、同時にネタにもなっているわけで、こういう意思表示はあってもいいかな、と思います。(スペンサーの方が面白いですが)

ヤンキース松井の「何事もなかったように一塁に歩く」というのも、彼は芸風にまで昇華させていると思います。

これはこれで敬遠の芸だと思ってます。
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こんにちは (drop)
2005-02-12 15:22:27
お久しぶりです

TBありがとうございました^^

契約まだしてないけど、もう2月の中旬ですからね。

球団と上原選手の戦いはいつまで続くのでしょうか・・・
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頑張れ上原 (BEANSMARTOIKOS)
2005-02-17 20:35:32
はじめまして。

上原投手に反応してしまいました。



最近良く思うのは、「NPBはMLBのマイナーリーグなのか」ということです。

日本である程度成績を残すと皆メジャーリグに行きたがってますよね。

メジャーリーグが「世界一」と思い、「より上へ」と考えるんでしょうね。



何でみんな日本のプロ野球を世界一にしようと考えないのでしょうか?

一流メジャーリーガーが日本でプレーしたいって思わせるようにしないのでしょうか?

すでに出来上がったMLBで腕試ししたいって言う中途半端な考えじゃなくてNPBを世界一にすればよいと思うのですが。



ソフトバンクホークスの孫オーナーは「ソフトバンクホークス」を世界一にしたいという夢を語っていました。

素敵です。その夢。その果てしなく大きな夢に向かって突き進む孫オーナーを応援したくなってしまいました。

ぜひ上原投手の腕で巨人を世界一のチームにしてもらいたいです。



P.S. 私は原名誉監督が大好きです。まだ巨人ファンです。
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