セ・リーグの優勝は、ジャイアンツで“略”確実と思っている。唯、「100%」では無く、「略」と記したのは、ドラゴンズの存在が在るから。
今季の順位予想でドラゴンズを4位とした最大の理由は、名将・落合博満氏が監督の座を退いた為。試合巧者のチームを作り上げたのは、彼の功績と思っているし、采配面でも光っていたから。「彼無くしては優勝どころか、Aクラス入りも難しいだろう。」というのが、自分の考えだった。
しかし予想を覆し、ドラゴンズは粘り強い闘い方で、着実に勝ちを拾っている。落合前監督の薫陶により、「誰が監督になろうとも、自分達の実力を100%出し切るだけの事。」という思考が、選手達に染み込んでいるのだろう。其れだけドラゴンズは、「大人の戦闘集団」になったという事か。
ジャイアンツが優勝を為し得たとしても、其の先に待ち受けている「クライマックスシリーズ(CS)」に勝ち抜けるかどうかが不安。ドラゴンズが一番怖い存在なのは変わらないが、スワローズも怖い。対ジャイアンツ戦に限って言えば、其の粘り強い闘い振りは、ドラゴンズと双璧と言って良い。
原辰徳監督には時折、「相手チームを舐めた様な采配」が見受けられる。試合の前半でジャイアンツが大量得点した際、此の悪癖が顔を覗かせる。「『非常に雑な攻め』をし、『取れる点』を取れない状態を繰り返す。」、「変えるべき場面で投手を代えず、ずるずる引っ張った結果、大ピンチを迎え、漸とこさ交代させるも、結果としては無駄に多くの投手を注ぎ込む事になってしまう。」等がそう。
「こういう舐めた采配は優勝争いのみならず、CSという短期決戦で致命的な負けを喫する事になり兼ねない。」というのを、原監督には肝に銘じて貰いたい。