自分が見逃しているだけかも知れないが、「TVドラマのOPで、ナレーション付きの物が皆無に等しくなった。」気がする。全くの“零”では無いが、1970年代~1980年代に掛けては結構存在していた事を考えると、「零と言っても良い程。」だ。
其の理由は色々在るだろうが、個人的には或る人物が1990年に亡くなった事も、大きく影響している様に思う。減り張りの利いた、実に渋い語り口で多くの聞き手を魅了し、其の語り口は“芥川節”とも称されたアナウンサー・芥川隆行氏がそう。1960年代~1980年代に放送されたTVドラマのOPでは数多くのナレーションを担当し、強く印象に残っている物は数え切れない。
**************************************************************
「強く印象に残っているTVドラマのOPのナレーションBEST3」
① 「Gメン’75」(1975年~) by芥川隆行氏
「ハードボイルド、Gメン’75。熱い心を、強い意志で包んだ人間達。」【動画】
② 「必殺仕事人」(2012年~) by市原悦子さん
「彼の世の地獄と、此の世の地獄。何方も、地獄に変わり無し。おやおや、どっかで、誰かが泣いてるかい。そうかい、そうかい。そういう貴方にゃ、他人事か。云わぬが花とは申されど 一言云わせて戴きます。貴方が見るか、俺等が見るか。誰かが地獄を見なけりゃ、終われねえ。善男善女にゃ、無縁の話で御座います。」【動画】
③ 「~泣き虫先生の7年戦争~ スクール☆ウォーズ」(1984年~) by芥川隆行氏
「此の物語は、或る学園の荒廃に戦いを挑んだ、1人の教師の記録で在る。 高校ラグビー界に於て全く無名の弱体チームが、此の教師を迎えてから僅か7年にして、全国優勝を成し遂げた奇跡を通じて、其の原動力となった愛と信頼を、余す所無くドラマ化した物で在る。」【動画】
**************************************************************
「東京警備指令 ザ・ガードマン」【動画】や「キイハンター」【動画】、「アイフル大作戦」【動画】、「バーディー大作戦」【動画】、「西遊記」【動画】等々、TVドラマのOPに芥川節を堪能出来る物は少なく無い(TV番組内でのナレーションを含めたら、本当に数多。)が、絞りに絞って「Gメン’75」と「~泣き虫先生の7年戦争~ スクール☆ウォーズ」1位と3位に選んだ。
そして、2位に選んだのは市原悦子さんがナレーションを務めた「必殺仕事人」なのだが、正確に言えば彼女がOPのナレーションを務めたのは2012年放送の「必殺仕事人2012」から。1972年から始まった「必殺シリーズ」では、此方に記されている様に、多くの方が個性的なナレーションを務められており、芥川隆行氏の物も好きなのだが、市原さんのヴァージョンを選ばせて貰った。