気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

ガルパン戦車の無線機

2014年12月13日 | ガールズ&パンツァー
 アニメ「ガールズ&パンツァー」に登場する戦車は、全てが第二次大戦中に実在した車輛ばかりです。したがって車内の装備品も、第二次大戦中当時の製品をそのまま使用しているものと思われます。私はガルパン戦車のインテリア付きキットを作る場合は、車内の様子や装備品などがどうなっているかを調べるべく、DVDを何度も見てチェックしています。

 そのなかで、見ていて楽しいのは、無線機です。各チームのキャラクターたちが搭乗車の無線機を扱って連絡などをやっているシーンが幾つかあります。携帯という便利なものがあるのに、わざわざ昔の無線機を使っているのが面白いわけですが、そうしたシーンを見ることで、逆に第二次大戦中の戦車の車内の雰囲気がうかがえるという点もあります。楽しいものですね。
 以下、無線機が登場する代表的なシーンを振り返ってみましょう。


 まずは主役級あんこうチームのⅣ号戦車D型の無線機です。箱型のフレームに三分割されているタイプのようですが、ボタンやつまみの数が少なくまとめられてデザイン的にもシンプルなあたりが、いかにもドイツ製品らしさを感じさせます。ドイツ軍において戦車や装甲車などに幅広く使用された、「Fu2G 」または「Fu5G 」とみられます。通信士の武部沙織が扱っていて、後には免許を取るまでに上達しています。


 無線機をいじるキャラクターといえば、なんといってもサンダース校チームのアリサが印象的でしたね。大洗女子学園チームとの公式試合にて、無線傍受による作戦察知をはかるべく、一心に無線受信機「BC-603」のつまみを回して周波数をキャッチし、探り当てた途端に会心の笑みをうかべました。
 隊長のケイはこういった行為を禁じていましたが、聖グロリアーナ女学院のダージリンが「下品な真似」と形容していたあたり、サンダース校においては日常茶飯事のことだったのかもしれません。


 アンツィオ校チームのカルパッチョも、搭乗車M41セモヴェンテの無線機を扱っているシーンがありました。無線機は「RF1CA」とみられますが、はっきりとは分かりません。カルパッチョはチームでは副隊長を務めてアンチョビに次ぐナンバー2のポジションにあるようですが、試合では装填や砲撃もこなし、通信も手掛けたりと忙しく動き回っていました。
 M41の乗員数は本来は、車長兼装填手、砲手兼無線手、操縦手の3名ですが、カルパッチョの活躍シーンを見ていると、2名だけでやっているように見えます。操縦手が居て、あとの車長兼装填手、砲手兼無線手をカルパッチョが兼任していたのかもしれません。


 聖グロリアーナ女学院チームの指揮車チャーチルの車内シーンにも無線機が見られます。ダージリンの席の背後にあり、これを使用するのがダージリンであるようです。が、マイクを持つシーンはあるものの、無線機を扱っているシーンはありませんでした。無線機は「WS11」または「WS19」のようです。
 ちなみに、戦車に無線機を搭載したのはイギリス軍が最初であったそうです。その頃から無線機は戦車長が扱うものと定められていたそうなので、聖グロリアーナ女学院チームでもダージリンが通信手を兼ねているのでしょうか。

 いやー、ガルパンって、見てゆくほどに面白いアニメですね・・・。

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6 コメント

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バージョンアップされているのでは? (長島政彦)
2014-12-13 17:05:17
携帯電話は「各員、聞いての通りだ」「全車前進」などと一斉送信が出来ませんから、無線機を使うのでしょう。
携帯電話は基地局経由でないと交信出来ないのもネックです。大元がダウンすると役に立ちません。
ガルパン世界の無線機は新しい技術でバージョンアップされているでしょうね。
エンジンの出力や補機類も大戦中より現代の方が良くなっていますが、戦車の機器で一番進歩しているのは無線機なのではと思います。軍用の無線機はやたら大きく作られていて、素人でも簡単にパーツ交換や修理が出きるようです。以前、大戦中の米兵が背中に担ぐ無線機を見たことがありますが、まさに"武人の蛮用に耐える"造りでした。大きくて重いですが、今のハンディサイズのアマチェア無線機の方が高性能、と聞きました。
無線機は「一にアンテナ、二にアンテナ、三四もアンテナ」と言うくらい、アンテナと見晴らしのいい地形が大事です。
昔は今のような高周波数の物がなかったでしょうから、地形はかなり影響したと思います。

余談ですが、中学生の時に父親にアマチェア無線の免許を取りに行けと言われ、イヤイヤ講習を受けて一番下の資格を取りました。昔は下から電話級、電信級…でしたが、今は四級、三級と言うようです。隣の席の小学五年の子も受かっていたと思います。
四級は簡単でしたが(今はどうかわかりません)、沙織の二級はすごいと思います。
「ジャン!」と皆に見せる免許証の写真が、緊張した面持ちで笑えますよね。
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一斉送信 (ホシノ)
2014-12-13 21:08:57
なるほど、一斉送信は携帯では不可能でしたね。だから無線機だったのか、と納得いたしました。
バージョンアップがされている可能性は高いので、ガルパンの戦車での無線機は、地形の影響はなかったでしょう。劇中でも、様々な環境下で普通に通信していますね。
やっぱり武部沙織の二級は大したものなんですね。文庫版では武部の試験勉強を冷泉麻子がサポートする場面がありましたが、冷泉麻子なら一級も簡単でしょうね。
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戦車道規則 (米山ともき)
2014-12-16 16:12:54
貴稿を拝見して、改めて「戦車道規則」を読み直してみたんですが

視聴者の立場から見れば何とも思いませんが
立場が変わると、突っ込みどころ満載です(笑)
たとえば「車両」と「戦車」という言葉が並列して出てきます。3-01で言えば、ローマ時代の4頭立てチャリオットがKWK38載せててもOKですね、謎カーボンさえあれば・・・
それはともかく、この項目自体がザルなので(むろん戦車道規則自体も)レプリカ上等、連盟が認めればレーヴェもラーテもOK、但し書きに至っては、現存パーツがなく完動品が作れないなら「改造を認める」とあります
この但し書きは大変問題で、エンジンなんか当時のものを作る技術自体消滅してます(砂型鋳型)、しかも戦車道のためだけに少量生産したら、値段が偉いことになります。ティーガーのエンジンで、今動くのはⅠ台しかありません、どうしましょう
(あと一つ、環境基準の問題もありますが・・・試合場は北京並みになります)
1945年8月15日を「拡大解釈」して、その時までに完成している「技術」で作られたエンジンならよしということにして、マイコン制御デバイスのないエンジンならOKということにしてそうですね
通信機も同じ問題があって、当時の真空管なんて博物館以外にないでしょうし、現存真空管なんてオーディオ用の特殊なものしかないですし、半導体は戦後だって事考えると八方ふさがりです・・・
・・・みほが終戦前に存在しない携帯電話を使うという、アリサの傍受どころじゃないことをやっているところをみると、「但し書き改造」と称して、ハコだけが当時のもので、中身はまるごと現代の通信機が入っていることもありそうですね(笑)
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ガルパンの世界観 (ホシノ)
2014-12-16 21:15:22
なるほど、色々楽しく解釈出来るものですね。
ただ、ガルパン世界独自の世界観と歴史と文化というものがあり、それは実際の私たちの世界観とは似ていて違うところもあって、ということでしょう。
戦車道は世界大会まであるというから、世界中に沢山のチームがあって色々な戦車が必要だ、ということで昔から戦車の生産も技術もずっと継承されてきた、ということなのかもしれません。
ガルパン世界では、第二次大戦が1945年8月15日に、終わり、その時点で兵器としての戦車も武道用の車輛に変わった、というストーリーもアリですね。
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Unknown (Unknown)
2015-12-03 12:49:35
戦闘中の携帯電話がルール上OKなら、スマホやタブレット、現代の携行型戦術コンピューターの使用もOKとなるよね。
スカイプ等を使えば会議モードで全員での会話ができるし、GPSで彼我の位置関係や地図情報をリアルタイムで扱えれば高度な戦術も取れちゃう。
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Unknown (Unknown)
2015-12-03 12:56:03
追。
アマチュア無線資格では、非常通信を除いて業務使用は出来ません。
登山や海上クルージング等で他者と位置情報や運行連絡に用いる等の通信は現在の日本では電波法に触れます。
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