「鳥孝」の店先にはガルパン巡礼が数人集まっていました。この日は土曜日でしたので、焼き鳥の販売もやっていたからです。
既に「ネギマ」は完売したようで、「撃破」とありました。焼き鳥のメニューで一番人気があるのが「ネギマ」のようです。それで私は「つくね串」と「豚串」をいただきました。
その後、稲石さんと話して、商工会の来年のカレンダーの話になりました。そろそろ出てますかね、と聞くと、いや俺はまだ見てないし貰ってないんだ、と答えた稲石さんでした。
されば、大洗駅のインフォメーションに行って問い合わせてみるか、と思案しました。
「加藤豆腐店」の前を通りました。カエサルとカルバッチョが仲良く並んでいます。
このお店も、だんだん戸口ウインドーの貼り物が増えてきて、ウスヤみたいになってきています。戸口が開いていなければ、中の様子が全然分かりません。
「タグチ」ではいつものようにショーウインドー内の完成展示品を見ましたが、もう時間も無かったのでゆっくりとしていられませんでした。
大洗駅のインフォメーションに行くと、商工会の2017年度のカレンダーが展示されていました。前年と同じく海楽フェスタ花火大会費用カンパの景品として配布されていました。早速500円を支払って一枚いただきました。
これで、全てのミッションは完了しました。上図のあんこうチームのように、ヤッター、という気分で帰途につきました。
空にも、夕暮れの気配が漂い始めていました。とにかく帰るぞ、という気分が強くなりました。
大洗駅の駐機線には、ガルパンラッピング車輌の2号車が停まっていました。
水戸駅での乗り換え時間にちょっと間があったので、北口マイムビル内の「らしんばん」に立ち寄り、ガルパン商品コーナーをのぞきました。こちらもあんこう祭の直後だけあって、前回の訪問時には豊富に並んでいた品々が、ごっそりと無くなっていました。かなり売れたんだろうな、と思いました。私自身が欲しいものは、一つもありませんでした。
以上にて「ガルパンの聖地・大洗を行く27」のレポートを終わります。
鳥孝さんの焼き鳥を焼く日は毎週土曜日ですが、その店先を預かる名物店員さんがガルパンファンのMさんです。
Mさんは古くからのガルパンファンで大洗移住者第1号の方で古参・常連ファンの間ではよく知られた方です。
現在では“楽しむファン”側から“楽しませる開催者”側に軸足を移し、ファンと大洗商店街の橋渡し役的な役割を担っています。
鳥孝さんの名物店員さん以外にもブロンズさんにも土休日にボランティアに来る臨時のアルバイトさんはいますし、ウスヤ肉店さんにもイベント時にお手伝いに来るファンの方々が何人かいます。今挙げたお店は大洗のガルパンファンの間では人気の高いお店ですが、これ以外にも何店舗かファンのお手伝いが入るお店がある様です。
以前鳥孝さんの旦那様と世間話をしていた時の事です。
「古くから来ているファンの方や年配の方ほどよく色々なお店へ行って尚且つ寄贈品を持って来てくれるし、献身的にお手伝いもされて大洗をよく盛り立ててくれているよ。
再放送開始と劇場版上映後はファン層が若い人や学生、女性に増えたけど、これらの方々がどれだけの形でコアファン層として残ってくれるのだろうね?新しい方達が今までの古いファンの様に共に作品や大洗を盛り上げてくれる間柄になって貰いたいけど、今までとなく明らか雰囲気が違うんだよ。だから今は様子をただ見守るだけだよ。」
鳥孝さんの旦那様の御言葉は大洗の各お店の気持ちや感想、今後の期待と不安を表している様でした。
これまでの古参や常連ファンは、主観的かつ主体的に大洗に関与する、というスタンスがあり、どんどん地元の方と親密になってゆきますが、それはガルパンおよび大洗が好きで好きで仕方がないからでしょう。
それに比べると、劇場版公開以降の巡礼ファン層はそこまでの「好き」には至らず、とりあえず関心がある、という程度のようなので、地元の方と親しくなる必要があまり無いのかもしれません。
最近はそうした方との交流が増えているので、色々話を伺う機会も多くなっていますが、大体はアニメファンとしてガルパンにとどまらず広く色々見聞きして楽しんでおられる方です。ガルパンだけに熱中しているわけではなく、たまたま劇場版を観て、ガルパンも好きになった、というスタンスのようです。
ですので、大洗の方々の気持ちや感想、今後の期待と不安、といったものとは別のステージまたはポジションにいる方々なのだ、と当方は解釈しています。
実を言うと、当方もガルパン以前には色々なアニメを広く見て楽しんできた経緯がありますので、彼らのスタンスにもそんなに違和感を感じません。
それ以前に、いまの大洗はもう古参や常連が占有してしまって、多くの店に行っても顔なじみが集まって長々とおしゃべりしているといった状態ですから、新規巡礼は入りにくいでしょうし、かえって自身が単なる旅行者に過ぎないことを再認識するでしょう。
要するに、今までが特殊過ぎたのです。聖地とファン層の関係性において大洗は非常に珍しい事例に属すると思いますが、それを当たり前だと思ってこれまでやってきた状況がありますので、自然と生じるギャップとかにも気付きにくくなっているように思います。
むしろ、劇場版公開以降の巡礼ファン層のほうが、ごく一般的な、普通のアニメ聖地巡礼者、という感じがいたします。倉吉に来ているファン層との共通項も多いです。