Le cheval noir

全然更新できてない…orz

ただ命があっただけで

2009年10月13日 23時40分47秒 | Paris旅行2009
10月3日

G2 PRIX CHAUDENAY  1着 Manighar (G.MOSSE)

HP PRIX QATAR RACING & EQUESTRIAN CLUB 1着 Roatan (L.DETTORI)
 
G2 PRIX DE ROYALLIEU  1着 Daryakana (G.MOSSE)

G2 PRIX DANIEL WILDENSTEIN  1着 Tamazirte (C.SOUMILLON)

G2 PRIX DOLLAR 1着 Pipedreamer (D.BOEUF)



10月4日

G1 PRIX MARCEL BOUSSAC  1着 Rosanara (C.SOUMILLON)

G1 PRIX JEAN-LUC LAGARDERE 1着 Siyouni (G.MOSSE)

G1 PRIX DE L'OPERA  1着 Shalanaya (M.GUYON)

G1 PRIX DE L'ARC DE TRIOMPHE(凱旋門賞) 7着 Stacelita (C.SOUMILLON)




皆さんはこのレースの結果一覧が何を表しているかわかりますか?
実は、ルメさんが10月3、4日のロンシャンウィークエンドで乗るはずだった馬達のものなんです。
カッコ内は乗り代わった騎手の皆さんの名前です。

彼は前日の10月2日にサンクルー競馬場で行われた第7レースで馬が馬場に空いていた穴につまずいたのが原因で落馬し、左鎖骨を骨折し全治2週間。
私がこのことを知ったのは3日の夕方、無事パリに着いたとF氏さんに連絡した際の事でした。

頭の中が真っ白になりました。
しかも、彼が乗っていたはずの馬が5勝もしていると。
気が付けば私は笑っていました。

ありえない。

そんなはずがない。

何もかもを受け入れることが出来なくて、ただ、ただ、呆然としていました。


翌日の凱旋門賞デーは予定通り、F氏さん、Nanetteさん、日本から同行した友人との4人で観戦しました。
お祭りのような雰囲気も、4人でのおしゃべりもとっても楽しかったのですが、
私が一番観たかったものはどこに行っても観られません。
一番会いたかった人には会えません。
どんなに笑っても、心のどこかにぽっかりと穴が空いたようでした。

しかも、前日に引き続き、彼の乗るはずだった馬は次々とG1を勝っていきます。

凱旋門賞が近づくにつれ、私は緊張や重圧で押しつぶされそうになっていました。

もうこんなの耐えられない、と。

私個人の気持ち云々ではなく、今日この大一番に乗ることが出来なかった彼の無念を思うといてもたってもいられませんでした。


しかし、そんな本来なら最もワクワクするはずの凱旋門賞を前に、
どこまでも沈んでいきそうだった私の目にあるものが飛び込んできました。





なんと、パドックでルメさん宛のメッセージを掲げる男性に遭遇したのです。


「頑張れルメール!一日でも早い復帰を願っている、スペインの友達より」


そうだ、何も彼に二度と会えないわけじゃない。

もっと酷い怪我を負ってしまう騎手だっている。

運悪く亡くなってしまう方だっているのに、たった2週間の怪我なんて幸運じゃないか?

これで全部終わってしまったわけじゃない。

彼にはこれからもきっとチャンスがある。絶対にある!!!


この男性(人が多過ぎて近づけず、残念ながらお話することは出来ませんでしたが)に励まされ、
私も持参していた横断幕を掲げることを決意しました。


後日の新聞のインタビュー記事によると、当日は家族と家でレースを観戦していたという彼に、
スペイン人の男性や、私の「頑張れ!」というメッセージが伝わったかどうかはわかりません。

それでも、ファンとして、彼を心から心配する人間の一人として、
じっとしていられなかった私達の想いが彼に伝わっていれば…と願わずにはいられませんでした。


そしていよいよ凱旋門賞。
レースは大本命のアイルランドから来たシーザスターズが横綱相撲で見事な勝利を飾りました。
ルメさんが乗るはずだったStacelitaはすみよん騎乗で7着同着。
正直、きっとルメさんが乗っても結果はそう変わらなかったと思います。
すみよんはベストを尽くしてくれたと思いますし(ありがとう!そして復帰おめでとう!!)、上位陣はそこにくるだけの力があった、納得のレースでした。

でも、こんなことを言ってしまうとちょっとおかしいんじゃないかと思われそうですが、
この時、Stacelitaが負けてしまったことでちょっとホっとした、安堵した変な自分がいることにも同時に気付きました。
肩から力が抜けたというか、酷い重圧から解き放たれたような妙な解放感がありました。
やはり、ルメさんが乗るはずだった馬に凱旋門賞を勝たれるということ程、
ファンとして複雑というか、悔しく悲しいことはありませんから…

Stacelita陣営の皆さん、ファンの皆さん、勝手なことばかり書いてしまって、本当にごめんなさい。
でも、これが嘘偽り無いルメールファンとしての私の正直な気持ちでした。



その後はまったりと4人で最終レースまでを楽しみ、レストランで食事をし、
F氏さん&Nanetteさんにお世話になりっぱなしな一日が終わったのですが、
ルメさんがいなかった、出場できなかったことで私はある決意をしました。





私はルメさんがいつか凱旋門賞に勝つその日まで、何度でもここへ戻ってくる。

絶対に見届けてやる。

彼に直接、「おめでとう!」を言うんだ!と。




もしも彼が元気に2日間を過ごして、凱旋門賞は勝てなかったにしろ、それなりに他の大きいレースに勝っていたとしたら、きっとそれで私は満足して「一生の思い出が出来た」と自分を納得させてしまっていたと思うんです。
だから、再びロンシャンに戻って来なければならない理由をつくってくれたこと、決意させてくれたことに対して、言葉はおかしいかもしれませんが、ある意味感謝しているといっても過言ではないかもしれません。




色々とつらつら書いてしまいましたが、前日→当日の私の気持ちの流れはこんな感じでした。
上記でもちょっとだけ紹介しましたが、翌々日の新聞のルメさんへのインタビュー記事を読んで(というか、F氏さんに訳してもらって)、私はある事に驚き半分納得半分だったのですが、それはまた後日別の記事で。


ちなみに復帰時期についてですが、日本では天皇賞参戦も微妙か?と報道されているようですが、早ければ今週末にも復帰できる見込みなんだそうです。
なので、多分来日は予定通り???

ディアヌ賞&ダービーのダブルを達成したと思ったらこのアクシデント…
今年のフランス競馬はルメさんにとって、大きな喜びも、悲しみもたくさん味わった激動のシーズンだったと思います。

舞台を日本に移しての残り2ヶ月間は、怪我をすることなく無事に過ごされて欲しいです。
私も学生生活最後の観戦になるので、出来るだけ競馬場に足を運んで彼を応援したいと思います。


Allez Lemaire !!!
Bon courage Christophe !!!





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辛気臭い記事になってしまってごめんなさい。
これからは気持ちを切り替えて頑張ります♪

拍手&コメントのお返事が遅れています。
皆さんありがとうございました。もう少しお待ち下さいm(_ _)m



最後になりましたが、パリ滞在中にF氏さん、Nanetteさんには本当にお世話になりました。
私と友人が楽しく6日間を過ごせたのはお二人のおかげです。
この場を借りて、改めて御礼を申し上げます。
本当に、本当にありがとうございました!!!

あ、もちろん2009年パリ旅行記はこれで終わりではありません。
これからもお二人には何度も登場して頂くつもりなので、
よろしくお願い致しま~すm(_ _)m

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