「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

より健康的な感情に向けて 進むために

2016年09月24日 21時16分23秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 感情は 思考や行動に大きく影響し、 思考や行動に大きく影響を受けます。
 
 例えば、 Aさんは お気に入りの腕時計をなくし (行動)、
 
 悲しくなり (感情)、 「僕は迂闊なろくでなしだ」  と考えました (思考)。
 
 この思考は 彼をより落ち込ませ (感情)、 家に帰って酔っぱらい (行動)、
 
 あとで恥ずかしく感じました (感情)。
 
 感情は 思考や行動の大きな結果であり、 原因でもあるのです。
 
 自分を傷つける行動, 自己批判的思考に陥ってしまうと、
 
 感情の悪循環となる可能性があります。
 
 しかし 健康的な行動や 自己肯定的思考をとる場合は、
 
 より充実した 感情の循環に繋がります。
 
 例えば、 Aさんが時計をなくし (行動)、 悲しくなった (感情) あと、
 
  「過ちは誰にでもある」 と コーピング思考を用いることもできます。
 
 自分自身を許すことができ (思考)、
 
 落ち着いて過ごせた (感情) かもしれません。
 
 または 時計をなくして悲しくなったあと、 散歩に出かけ (行動)、
 
 リフレッシュした気分になる (感情) こともできたでしょう。
 
 苦痛な感情の循環に陥らないための、 コーピング思考や行動は 多くあるのです。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 


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