「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

アサーションの要素 (3)

2017年04月29日 19時06分45秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
3.「~して欲しい」
 
 この要素は自己主張の本質です。
 
・ 姿勢の変化ではなく、 行動の変化を求める
 
  人が信じていることや 感じていることを変えるのは、 あまり期待できません。
 
  しかし、 彼らに振る舞い方を変えるよう 求めるのは可能です。
 
・ ひとつずつ変化を求める
 
  多くを一度に 求めるのはやめましょう。
 
・ いま変えられることを求める
 
  「次は~してほしい」 というのは 有効ではありません。
 
  次には忘れられてしまうからです。
 
・ 具体的で、 明確にする
 
  「もっと優しくなって」 などの 漠然とした依頼からは 何も得られません。
 
  具体的な考えを持てないからです。
 
  期待する行動を説明し、 してほしい時と場所を述べましょう。
 
4.セルフケアによる解決策 (オプショナル)
 
  励まし (強化) を与えるのが 必要なこともあります。
 
  セルフケアによる解決策は、 相手が 言うことに応じない場合には、
 
  あなた自身でやるということを、 相手に伝えるだけです。
 
  脅したり罰したりするのとは違います。
 
  あなたが無力でないことを 知らせることです。
 
・ 「あなたが掃除を手伝えないなら、 家政婦を雇って、 費用を折半しましょう」
 
・ 「君が騒音を抑えられないなら、 警察の助けを求めてあげよう」
 
 これらに 相手を傷つける意図はありません。
 
 あなたの権利を保護し、 要求を叶えるのが目的です。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]