エメラルドの瑕疵

旧 『楽母の人見知り日記』です。 最近、ご朱印集めがマイブーム

火喰鳥 羽州ぼろ鳶組

2022-04-29 08:00:03 | 
今村翔吾 著  祥伝社文庫  令和4年 2月10日 第21刷

わぁ、直木賞作家のデビュー作というのに釣られて買ってしまったのですが、めっちゃ良かったです。
一気読みで嵌りました。

かつて、江戸随一と呼ばれた武家火消がいた。その名は、松永源吾。別名、「火喰鳥」
それほどの男が火に恐怖心をいだいてしまって、火消しの職から離れておちぶれた浪人生活をしていたが。。。

すごい火消しの再生の物語かな。
ぞくぞくするよ(笑)

後半に行くにしたがって物語がどんどん加速していく。
居眠り磐音では悪役だった田沼意次もこの小説の中では思い切った改革を進める実力者として描かれているし、鬼平こと、火付け盗賊改め方の長谷川平蔵も出てくる。
鬼平は、大好きだった中村吉右衛門さんのシリーズそのまま(笑)
惜しい人を亡くしたなぁ。
今、ローカルで鬼平犯科帳の再放送をしていて、エンディング曲のシプシー・キングスの『インスピレイション』と共に泣けるわ。

あまり時代物を読まなかった私が、居眠り磐音に魅了されて(笑)多分、その影響でこの本も手に取ってしまったわけだけど、大当たり。
すごい好きになりました。

だいたい、タイトルからして素敵。
火消しの頂点のようなオトコだから、火喰鳥。
源吾の火消し装束の裏側には鳳凰が。 火を喰って、火の中から何度でも蘇る。 フェニックスと鳳凰は同じなのか??

ああ、それと、この歳になってやっと、なぜ、打ち上げ花火に『たまや~』と『かぎや~』という声がかかるのかもこの本で知った。
この著者の別の作品もぜひ読みたい。



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3 コメント

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おっはどす! (おちゃこ)
2022-04-29 08:40:22
>『たまや~』と『かぎや~』
と言うのは花火を作っている花火屋さんの屋号だったと昔???聴きましたが?
ウチも、この本興味出てきました。
今村翔吾さんって、気さくな方ですよね😁
Unknown (けいこ)
2022-04-29 12:53:22
こんにちは!
田沼意次さん、(剣客商売)では改革派で書かれてますね。
その時代(江戸時代)に行ってみたい私です。
こんばんは (楽母)
2022-04-29 13:16:54
おちゃこさん
そう。 花火屋さんの屋号なんだけど、どうして鍵やと玉や、なのかってことがやっとわかったの。
遅いっちゅうねん(笑)
著者って、気さくな人かどうかは全く知らないけど、今、守山で埋蔵文化財の調査員をやっている・・・と書かれてました。
お時間あれば、ぜひ読んでみてください。 最後の方では涙で目が腫れそうになりました。

けいこさん
いろんな小説の登場人物になっているけど、見方は180度違ったりしてますよね。
元禄繚乱?だと賂政治横行の悪者扱いだし。
どっちにしても作家には魅力的な人物なんだろうと思います。
江戸時代か~。 300年間、大きな争いはなかったというのはすごいと思いますが。
行くなら未来がいいなぁ(笑)

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