境地。

「『楽しんでやれ』と言われるんですけれど、
　僕はその意味がよくわからない。
　『楽しむ』というのは、
　けっして笑顔で野球をやるということではなくて、
　充実感を持ってやることなんだと
　僕なりに解釈していましたけれど、
　それに辿り着くまでには
　『楽しんでやる』というような表現はとてもできなかった。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～イチロー～

スポーツ選手が、
「目一杯楽しんできます」と言い残してフィールドに出ていく。
プレッシャーと仲良くなるひとつの賢いやり方である。
ただし、真剣に取り組んでいる状態の彼らの表情は一様に険しい。
口元は固く、目元はつり上がる
イチローがピッチャーをにらみつけるときの表情がそれである。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

「バッターは四球を狙って打席に立つべきじゃないですよ。
　打席に立つからには打たないと」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～イチロー～


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『イチロー思考』より