毎日、フルスイング!

ハンズオン型経営支援プロフェッショナル(元外資系戦略コンサルタント)の日常
日々の出来事を中心に

小手先じゃ。。。

2007-01-31 02:11:28 | コンサル業界を目指される方へ
新卒採用が真っ盛り。
おかげでこちらも忙しい。。。

それにしても、年々いわゆる”対策”が浸透し、評価が難しい。
もう少し捕捉すると、仮に面接の通過ラインを70点とすると、70点以上・以下の判断はすぐできるが、75点か85点かの判断が難しい。
まあ、98点くらいたたき出す学生が少ないと言うことか。
90点以上のスコアを出そうとすると、「コンサル勉強会」的なところで教えてくれる小手先のテクニックじゃ、無理。
こちらとしては、どの方向でもいいんだけど、もっと本質的なところで勝負してくる学生さんがほしいな。

あなたのメッセージを聞きたい。

2007-01-23 03:17:44 | コンサル業界を目指される方へ
どうでもいいけど、アクセスが急増している。
就職活動中の大学生が原因?
と言うわけで、採用も真っ盛りなんで、ちょっと学生さん向けに一言。

前職から含めると、数百人以上面接をやってるけど、どうも最近の学生さんは”情報過多”。
ネットを使って、一生懸命情報収集したのは分かるけど、

「それで?」

って、感じ。
情報の海で溺れそうになっている人が多い。
昔と違って、ちょっとgoogleで検索すればかなりいろんなことが分かってしまうご時世。
知ってることで勝負することの意味合いが相対的に低下している。
(もちろん、知っていることが非常に価値がある場面も多々あるんだけど)
だからこそ、伝聞情報ではなく、その人固有のメッセージを聞きたい。
誰が何と言ってようがいいんです。
あなたがどう思うか、どう考えたか、それはなぜか、が聞きたい。
そこに、あなたオリジナルな見解があり、筋が通っていればいいんです。
世の中的な正解、常識、そんなのどーでもいいんです。
グループディスカッションで、有名大学の口の達者な学生が、理路整然にまくし立てたとき、シュンとならないでください。
そんな意見の多くは、私たちにとっては、間違っているか、穴だらけか、面白くないか、そんなところです。

何だか、えらそーに書いてしまいましたが、要は「頑張って~」ってことで(笑)。
では。

今後のキャリアをどのように考えていますか?

2006-09-09 02:58:16 | コンサル業界を目指される方へ
面接でよく聞かれるシリーズ。私の回答は、

「具体的には考えていません。むしろ、今日、この時間を一生懸命生きることで、次の“扉”が現れる、と考えています。」

○○歳でマネジャーになり、○○歳で独立、企業、○○歳で上場、○○歳で・・・、みたいな“未来予定”を事前に考えて、それを実現させるスタイルの成功者(ワタミの渡邉美樹社長など)もいらっしゃいますが、私にはちょっとまねできない。昔はそういったことを考えていましたが、私は凡人なので、その通り上手くいかないんです。そうすると、ちょっとストレス。そうすると、また上手くいかない。このサイクルが嫌で、ある時から、あんまり先々を考えず(少しは考えますが)、真っ直ぐに今を一生懸命フルスイングすることにしました。この方針で毎日過ごしていると、不思議なくらい今までの人生では、必ず次の“扉”、すなわち新しいステージの入り口、が見えてきました。なので、今はコンサル業に全力投球しか考えていません。そうすると、何年か後に、例えば「不動産ビジネスがしたい」とか「ハンズオンのファンドで腕を振るいたい」とか、はたまた「大学で後進の指導に携わりたい」とか、 自分が興奮できる新しいチャレンジが目の前に現れると思っています。

ちなみに、この質問は私自身が転職活動しているときは、逆に面接官からよくされた質問でもありました。60歳までコンサルファームで勤める人は誰もいないからか、コンサル業界に関わる人はこの話題が好きな気がします。ですが、私が面接を行う際には、まずこの質問はしません。というのも、この質問に対する回答で、私はキャンディデイトさんの評価を変えることはないからです。要は、無駄な質問かと。

「自分で会社を経営したい」
「ファンド系の仕事がしたい」
「再生ビジネスに携わりたい」
「コンサルティングを極めたい」
「具体的には決まっていない」・・・

回答としては、いろいろあると思いますが、面接のセオリーに則って切り返すと、「そうなるためには、今のあなたは何が不足していますか?」「その不足を補うために、どのような取組みを行っていますか?」更に意地悪く攻めると、「その取組みで、不足を補えると本当に思いますか?根拠は?」みたいな展開になります。でも、このやりとり、好きじゃないんです(まるでロジカルじゃないコメントですが(笑))。今後のキャリアの予定は?という質問に対して、比較的直近の現実の延長線上の回答と、長期的な壮大な夢レベルの回答と2つ想定した場合、前者の方が圧倒的に面接には耐えやすいです。が、後者の方が聞いていて面白いし、そういう壮大な夢を持っている人と働きたいです。が、面接官の立場で壮大な夢を語っていただくと、まず間違いなくツッコミ所満載!複雑な心境です。。。という訳で、私はこの質問を面接では避けます。

これまたちなみに、私が転職活動をしているときは、この質問に対しては、

「生涯通じて取り組みたいこと、といった長期視点では、・・・。一方、直近2~3年、といった短期視点では、・・・。」

と回答し、しょーもないツッコミを入れてくる面接官には短期の話で対応し、広い心で夢を語れる面接官とは長期の話で盛り上がっていました。

今日はこの辺りで。

プロフェッショナルとは?

2006-09-03 18:24:43 | コンサル業界を目指される方へ
コンサルティングファームでは、コンサルタントのことをプロフェッショナルと呼ぶことが多いです。
(コンサルタントと呼ぶと、職階としてのコンサルタント(アナリスト→コンサルタント→マネジャー→・・・)とややこしいので)
なのですが、

「で、プロフェッショナルって何だ???」



この問いに対する答えは様々ありますが、私が一番納得できる答えが、マッキンゼー社の超有名コンサルタントであるマービン・バウワー氏(故人)の次のコメント。(以下、「マッキンゼー 経営の本質(マービン・バウワー著)より引用)

「プロフェッショナリズムの本質は、クライアントの利益を最優先し、クライアントの問題解決を職業的使命とすることである。」

まさにその通り。
ここを外すと、クライアントへの貢献のベクトルが、おかしくなってしまう。
更に続けて、

「すなわち、プロッフェッショナル・コンサルタントとは、自社の利益のために働くのではなく、クライアントの利益のために最善の努力をする者であり、プロフェッショナル・ファームも、自社の収益拡大のために経営するのではなく、より質の高いアドバイスをクライアントに提供することを究極の目的とした経営をすべきである。」

この考え方は、コンサルティングファームの株式公開に対して反対の立場を取る際の、軸となる考え方でもあります。
(株式公開する=株主のために利益を上げる必要がある⇔クライアントのために利益を上げる必要がある、となる可能性があるため)

上記の定義に従うと、株式公開しているコンサルティングファームに所属するコンサルタントは、厳密にはプロフェッショナルではない、ということになります。
実は、転職時に今のファームを選択した理由のひとつが、これです。
オファーをいただいたファームの中から、どのファームを選ぶかという検討の際、”プロフェッショナルへのこだわり”があったのです。

現在はプロフェッショナルとしての毎日を過ごしています。
能力面はまだまだ修行中ですが、精神面においては一流のプロフェッショナルの方と比較しても恥ずかしくないよう、高い意識を持つように心掛けています。
コンサルティングファームへの転職を考えている方は、こういった視点も考慮に入れていただければと思います。
少なくとも、”お金儲け”が真の志望動機の方は、コンサルティングファームではなくインベストメントバンクをお奨めしたく。

英語はどの程度必要ですか?(3)

2006-08-08 01:07:36 | コンサル業界を目指される方へ
前回からの続き。

3)英語力が低ければ低いほど、苦労が増える。=“英語力”と“入社後の苦労”は反比例

具体的にどんな“苦労”が発生するかと言いますと、

・オフィス全体として仕事量が多いとき、英語力を考慮されず、お構いなしに英語力要求レベルの高いケースにアサインされる

→ 結構、あります。容易に想像がつくかと思いますが、普通なら26時で終わる仕事が、30時までかかる、とか。しかも、パフォーマンスが低い。う~、最悪。。。

・オフィス全体として仕事量が少ないとき、英語力を考慮され、英語力要求レベルの高いケースにアサインされない

→ すなわち、アサイン可能なケースが減る訳で、野球に例えると相手投手が右投げのときはスタメンだけど、左投げのときはベンチ、みたいな感じ。試合に出場しない=パフォーマンスどうこう以前に、成果を出すチャンスがない、ということ。コンサルタントは、打率はもちろん、ヒット数も重要なので、ベンチはキツイ。

・完全日本人クラアイントのケースでも、英語でデリバリーされている情報へのアクセスが必要な場合が多い

→ 考えてみれば当たり前で、企業のグローバル化がこれだけ進展すると、海外の状況を考慮せずにコンサルティングできるケースの方がむしろ稀(組織モノのケースくらいか)。ちなみに、(ちょっと古い2000年のデータだが)情報収集の重要なアクセスポイントであるホームページに関しての小ネタですが、英語で書かれたホームページは、日本語の約5倍も存在するらしいです。(Global Internet Statistics調査(2000年12月)によると、世界のインターネット人口は約4億人、そのうち、英語を母国語とするユーザーは全体の47.6%と2位の日本語(9.6%)を大差で引き離して、圧倒的に多い、とのこと。)

結局、 “英語力”が低いほど、こういった“苦労”は増える訳で、この“苦労”のマイナス分を含めたパフォーマンスが、そのコンサルタントのパフォーマンスだとみなされます(「日本語やったら、もっといい仕事しまっせ!」、なんて戯言は誰も聞いてくれません)。そして、当然ながら、高いパフォーマンスは年俸UPやプロモーションに、低いパフォーマンスは年俸DOWNや“クビ”に、それぞれリンクします。この辺りの事情を理解すると、“英語が苦手”な状態でのコンサルティングファームへの就職・転職は、あまり得策とは言えないと思います。

と、書いておきながら、私は“英語が苦手”な状態で転職しました。どの程度苦手かと言いますと、転職活動を始める前に受けた最後のTOEICは、、、300点台!(恥ずかしい。。。)“苦手”を通り越した、ひどい状況でした。まあ、それでも何とかなる(!?)といった話はまた後日、ということで。では。