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『鶴は千年、亀は万年、人間は百年へ』

memo ∞「上園保仁/漢方薬のメカニズムを解明し 新たな医療を!」

2013-11-03 | 医療
  • 11月9日よる9:00~
ナレーターは 中井貴一
漢方薬研究のトップランナーの挑戦~
“ツライ副作用”の解消へ
がん研究の最前線で、漢方薬のメカニズムを解き明かす

TBS「夢の扉+」11月3日 #127「漢方薬のメカニズムを解明し 新たな医療を!」

ドリームメーカー:

国立がん研究センター 分野長/医学博士/上園保仁さん

『カラダに優しい』 『ゆるやかに効いて、副作用がない』
そんなイメージを抱く人が多い「漢方薬」。昔から馴染み深い薬だが、
“なぜ効くのか”、という科学的根拠は解明されてこなかった・・。 
どの成分が、体のどこに効いているのか―。その謎、メカニズムを科学的に明らかにして、
現代の医療に新たな光を当てようとしているのが、医学博士、上園保仁。
その拠点は、国立がん研究センターだ。がん治療の最前線で、漢方薬の研究!?

『漢方薬が、医療そのものを変える可能性がある―』
上園が目指すのは、抗がん剤の副作用を漢方薬で解消すること。
吐き気、食欲不振、手足のむくみ、シビレなどの症状を漢方薬で抑えようというのだ。
実際に、「2ヶ月間何も食べられなかった」という直腸がんを患った患者が、
漢方薬の服用で、1日3食食べられるまで回復した。上園は、
その漢方薬「六(りっ)君子(くんし)湯(とう)」の効能を、人の細胞レベルで解明することに成功している。

上園は言う。漢方薬は、『調べれば調べるほど、理にかなった薬』。
だが、研究当初、周囲の学者からの風当たりは厳しかった・・。
「科学的証拠がない漢方薬は信用しない」「漢方薬の研究に税金を使うな!」
つらい道のりで上園を支えたのは、がんと闘ってきた母親の存在だった―。

『患者の痛みや苦しみをやわらげたい―』
日本の漢方薬研究のトップランナーが挑む、“新たな医療”への挑戦を追う。

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”辛い時も勿論あるけれど、そこを頑張るんだよ” ”得意な時に奢っちゃだめだよ” と母が言い、

「 得意淡然 失意泰然」を座右の銘とした!

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TBS「夢の扉+」113OA 主人公の未放送映像

漢方薬に科学の光がん患者生活の質向上に厚労省研究班 医療新世紀 - 47NEWS(よんななニュース)

効く人には効くが、科学的根拠はいまひとつ―。漢方薬のそんなイメージが変わってきた。
「なぜ効くか」という作用メカニズムの解明や、西洋医学と同じ手法で効果を検証しようとする
研究が増えたからだ。がん患者に役立つ漢方薬を調べている厚生労働省研究班の取り組みを紹介する。
20130312kao.jpg
▽漢方の特殊性
「私も以前は、漢方薬の効果をそれほど信じていなかったんです」。そう語るのは国立がん
研究センター研究所 がん患者病態生理研究分野の上園保仁分野長。2010年度に発足し
た、漢方薬によるがん患者の生活の質(QOL)向上に関する厚労省研究班の班長だ。
 上園さん自身の"漢方観"が変わったのは08年ごろ。「成分が明らかになり、西洋医学の
土俵に乗る研究が少しずつ増えてきた」ためという。

 漢方医学は、ルーツは中国だが江戸時代以降、日本国内で独自の発展を遂げた。
漢方薬は、個々の患者の体質と症状に基づいて診断される「証(しょう)」と合致していな
いと十分な効果が期待できないとされ、それが普及のネックにもなっていた。
健康保険がきく漢方エキス製剤は約150種あるが、長く使われてきた伝統から、西洋医学
の新薬のような厳密な臨床試験を経ずに承認されたという特殊な経緯もある。

▽「証」が一致

 西洋医学で薬の効果を評価するには、患者を無作為に2群に分け、一方に薬、他方に偽薬を与え、
後で効果を検証する「無作為比較試験」が行われる。医師の主観を排除した客観性が重視されるのだ。
証の見立てに沿って薬を決める漢方は、この試験法で明確な有効性を示すのは難しい。

 上園さんらは、進行がん患者の約8割が苦しむ「悪液質」という、食欲がなくなってどんどん
やせていく症状に着目した。患者が悪液質なら、証は「虚」と呼ばれる状態でほぼ一致していると
みられ、無作為比較試験が可能と考えたのだ。漢方薬は、食欲促進ホルモン「グレリン」の分泌を
促す作用が見つかっていた「六君子湯(りっくんしとう)」を選んだ。

 がん細胞を植えて悪液質の状態にしたラットに六君子湯を与えると、えさを食べる量が増え、
体重減少が抑えられた。現在は北海道大などで、膵臓がんの患者を対象にした臨床試験が進行中だ。

 「既に食欲改善の効能で保険適用があり現在でも使えるが、試験結果が出れば悪液質に自信を持って
使えるようになる」と上園さんは期待する。

20130312honki.jpg▽飲まなくても

 研究班が注目した、がん患者を悩ますもう一つの症状は口内炎。抗がん剤治療
を受けると免疫が低下し、口内細菌が増えて潰瘍ができる。同時に炎症物質の
分泌も進んでひどく痛み、食べるのが難しくなる。抗がん剤治療を中止せざるを
得ない場合もあるという。

 上園さんらは、胸やけや口内炎に効果ありとされている「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」を
調べた。まず試験管内やハムスターを使った実験で、粘膜再生を促したり炎症物質の分泌を減らしたり
する作用を確認。その上で、抗がん剤治療を受ける大腸がん患者計90人を対象に無作為比較試験を
実施した。一方は漢方薬を水に溶かしたもの、他方は味もにおいもそっくりの偽薬で、治療開始日から
毎日、食後に口をすすいでもらった。

 すると、重症口内炎の発症に有意差はなかったが、漢方薬群の方が治りが早いことが分かった。

 「飲む方が効果は高いと思われるが、漢方薬はにおいが独特で飲みにくい場合もある。
すすぐだけで効果が見られたのは患者さんにプラス」と話す上園さんは「今後も良い結果が出たら
できるだけ早く医療現場に情報を伝えていきたい」としている。(共同通信 吉本明美)
 
 

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