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『鶴は千年、亀は万年、人間は百年へ』

memo  ∞ 「三輪玄二郎/日本最大の医療ベンチャー=人工血液製産=輸血革命へ」

2016-06-08 | 医療

◎ 技術の裏打ちされた世界中からの支援態勢にあるベンチャー…輸血の100年の歴史が大きく変わります、『本当かいなぁ』が実感ですが、2020年からは市場に供給するとしています!

あまり報道されていないようですが、出資やサポートメンバーを見る限りでは、至極まっとうなベンチャーですね~ 全世界相手の巨大な産業に育つ可能性を秘めていますね~楽しみですね~

(迫真)起業新世代 世界に挑む(2) 血液は工場でつくれる  :日本経済新聞

iPS細胞から製造した血小板製剤を手にするメガカリオンの三輪社長(京都市)iPS細胞から製造した血小板製剤を手にするメガカリオンの三輪社長(京都市)

 京都大学医学部付属病院の敷地内にある建物。半導体工場を思わせる白い作業着姿の社員がクリーンルームで働く。

 「ちょうどでき上がりました。順調です」。4月13日。自社の研究拠点に立ち寄ったメガカリオン(京都市)社長の三輪玄二郎(64)は社員の報告を聞き、満足げな表情を浮かべた。手渡された液体パックの中身は、iPS細胞から作った血小板。輸血用の「人工血液」だ。

 ノーベル賞学者カール・ラントシュタイナーが1900年に血液型を発見して以来、医療の現場では他人からの輸血に頼ってきた。だが今後は少子化で献血不足の懸念がある。「血液を工場で計画的に造れれば、病気汚染のリスクもなく安定供給できる」。量産化できれば、1世紀ぶりに輸血革命が起きる。

 きっかけは2008年、東京・麻布高校の同窓会だった。三輪はアマチュア無線が共通の趣味だった旧友、東京大学教授の中内啓光(64)に再会する。中内は、江藤浩之(53、現京大iPS細胞研究所教授)とiPS細胞から血小板をつくる研究をしていた。

 中内は三輪に訴えた。「研究者だけでは応用は進まない。ビジネスをやった人が入らないと実用化で他国に先を越される」

 三輪は国内化学大手に勤めた後、米国に留学。コンサルティング会社などで働いていた。中内の話に刺激を受けて起業を決断、11年に会社を興す。

 さらなる援軍も麻布の同窓生だ。経済産業省の事務次官だった松永和夫(64)。三輪は自宅に松永、中内を招いて酒を酌み交わした。「サイエンスで勝ってビジネスで負けてはいけない」。松永から産業革新機構を紹介され、13年に出資を受けた。

 「日本発の再生医療」は海外で反響を呼ぶ。「研究はどうだ」。三輪は海外の学会に出るたび質問攻めにあった。米ハーバード大とも協力関係を結んだ。

 量産化の目標は20年だ。いまつくれるのは2週間で数パックだが、必要量は日本だけでも年80万パック。製薬会社、素材メーカーとオールジャパン体制で量産システムの確立に励む。

 見すえるのは先進国ばかりではない。献血システムが不完全で危険な売血が横行する途上国で役に立てると三輪は考える。

 「こんな大発明でなければこの年で社長はしない。『他人の血液に頼らない輸血を実現したのはおじいちゃん』。将来、孫にそう言われたい」

(敬称略)

株式会社メガカリオン 

Mission Technology Project Patent

事業目的-株式会社メガカリオン  輸血医療「第2のイノベーション」

iPS細胞 ヒトiPS細胞から作成した血小板(緑色)がマウス血管内(赤色)で止血に働いている様子 血小板は血液製剤の主成分で、血管が損傷したときに集まり出血を止める重要な役割を担います。

とくに手術では大量に必要とされ、医療機関では欠かせないインフラ的な存在ですが、冷凍保存は不可能で、常温の保存期間はわずか4日程度です。
HLA適合血小板製剤の安定供給
赤血球にはA型、B型、AB型、O型などの血液型がありますが、 同様に白血球にもヒト白血球抗原(HLA:Human Leucocyte Antigen)と言われる型があります。繰り返し輸血が必要な患者は、自己と異なるHLAに対して抗体を産生してしまうため、HLAを一致させた血小板の輸血が必要になります。同じ型のドナーは、兄弟姉妹間で4人に1人、非血縁者間では数百人から数万人に1人の確率となり、ドナーがなかなか見つからない状況も数多くあります。
また、現在研究が進む再生医療の中でも、血小板製剤は非常に大量の細胞を必要とします。例えば網膜色素細胞が約1万、ドーパミン再生細胞が約100万、神経幹細胞が約1000万の細胞数を使用するのに対して、血小板製剤は2~3000億個の細胞数が必要で、しかも継続的に輸血する場合は、その回数分の細胞数が求められます。
こうした背景から、HLA適合血小板製剤の大量生産を可能にする当社の研究には、医療現場から大きな期待がかけられています。
中内・江藤特許がiPS細胞由来の血小板の大量生産を実現します。
iPS細胞を使って血小板を作る仕組み    クリーンルーム     血小板製剤の製造工程    オープンイノベーション

クリーンルーム

メガカリオン京都大学共同研究ラボにはクリーンルームを設置。GMP※環境下で徹底した品質管理を行っています。
※Good Manufacturing Practice「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令」を満たす環境

 

 

資本金・準備金  29億2047万円
役員
  • 三輪 玄二郎代表取締役社長 創業者
  • 渡部 素生取締役 最高技術責任者
  • 赤松 健一取締役 最高執行責任者
  • 芦田 耕一社外取締役 (株)産業革新機構
  • 澤邉 岳彦社外監査役 (株)産業革新機構
事業目的
iPS細胞株から高品質の血小板及び赤血球を産生し、献血に依存しない①計画的安定供給が可能で、②安全性が高く、③医療コストの低い、血液製剤を開発する。
株主
三輪玄二郎、江藤浩之、中内啓光、渡部素生、赤松健一
iPSアカデミアジャパン(株)、(株)iCELL、(株)産業革新機構
SMBCベンチャーキャピタル(株)、三菱UFJキャピタル(株)
みずほキャピタル(株)、日本アジア投資(株)
(株)ケイエスピー、ニッセイ・キャピタル(株)
DBJキャピタル(株)、みやこキャピタル(株)
三輪 玄二郎(代表取締役社長)

三輪 玄二郎 (代表取締役社長)

  • 1974年東京大学経済学部卒業
  • 1974年~1982年三菱油化(現、三菱化学)勤務
  • 1982年~1984年ハーバード大学経営大学院(MBA修了)
  • 1984年~1986年Bain & Company
    (米国コンサルティング会社)
  • 1986年~現任セント・トーマス・アソシエイツ・インク代表取締役
  • 2009年~現任iCELL 代表取締役

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