債券とは
(以下の原稿は2008年初出である。その後2011-2012年に書き加えたもの。今回リンクを確認して再投稿する)
債券とは、債権を有価証券にしたもの(根岸康夫『現代ポートフォリオ理論講義』金融財政事情研究会, 2006年, p.186)で、債務調達の手段であり売買可能な有価証券tradable securitiesなものです。
なお単純に売買できるというだけでなく、円滑な売買ができるというためには、仲介業者が存在して、売買値段などの情報が開示されること。 あるいは、同一条件で大量発行されていること(たくさんの投資家、債券保有者が存在すること)も必要です。このうち同一条件で大量に発行されるというところに債券が、小口資金を集める方法として発達した技術であることが見えるかと思います。
債券にはつぎのような共通した要素がみられます。
借り手(発行者)
借入金額とその通貨(償還金額を記載する)
金利(coupon or interest)と支払時期
満期maturity(償還redemption)時期
株式との違い:多様な債券の登場により、株式との区別が曖昧化しつつあります
償還の有無 債券の場合は元本償還を約束しています(債務契約)→永久債など償還期間がないものも例外的にあります
利払(投資収益の確定性) 債券の場合は確定あるいは約束された利払いを約束(債務契約)→利払いの大きさについては変動するものが増えてきました。変動利付債、インデックス債など。
債務(利払い・元本の償還)を履行しなければ発行者は債務不履行=デフォルトになります。しかし株券の場合は利益次第で支払わなくてもいいのです。これをバッファー機能といいますが、債券にはこうしたバッファー機能がないと考えられてきました。→劣後債など 債券でありながらビジネス・リスクを分担する債券が登場しています。
固定利付債券の相場は、利子率と逆方向に変動します。他方で株券の相場は一般的には景気動向と連動します(好況期に上がり不況期に下がる)。つまり株券の相場は利子率と同方向に変動する可能性が高いのです。→転換社債のように株券とよく似た値動きをする債券もあります。
利払い方法・期間による呼称
また債券は利払いが行われる利付債coupon bondsと、割引債discount bondsといって利払いが行われず、発行価格が償還価格より低いとに大別されます。後者はno-coupon bondsと呼ばれることがあります。後者の相場は時間の経過とともに償還価格に向けて上昇します。この上昇の大きさを償還差益といいますが、これが利子に相当します。また英語で償還までの期間の長短でさまざまな呼称があります。
長期債bonds 利付債
中期債notes 利付債
短期債bills 1年未満 割引債
償還まで1年未満の短期債は割引債であることが普通です。利付債も発行価格が額面(償還価格)より低く設定されることが多いので、割引債の側面ももつことが普通です。
bondsかstocksか
なお米国で株を意味するstocksは英国ではloan stocks債券といったように債券について使うことがあります。英国債giltsのことをstockと呼んだことからきた言葉です。それゆえにStock Exchangeといったとき翻訳としては「ロンドン証券取引所」が定着しています。なお英国英語では株式については一般にshareを使いアメリカ英語ではstockを使います。
様々な債券:名称と変種
なお債券は固定利付債fixed coupon bondsを基準にさまざまの変種があります。
利付債coupon bondsは straight bonds or plain vanilla bondsとも呼ばれます。
plain vanilla ⇔ exotic (外来種 海外起源)
plain:普通のordinary, わかりきったeasy to understand
さまざまな変種・変形についてみましょう。
変動利付債floating or variable rate bonds
インデックス債index linked bonds
割引債deep discount or zero coupon bonds
永久債perpetual bonds
転換社債convertible bonds
ワラント債bonds with warrants
ジャンク債junk bonds → fallen angels
以上の言葉の分類基準には実はさまざまなものが混じっています。
ひとつは利払い形式による区分
利付債(固定利付き債 変動利付き債 物価連動債)
割引債(ゼロクーポン債)
以上のほかに支払い通貨による区分があります
通常は円建てyen-denominated
外貨建ては外貨建て債券
発行地・通貨による区分・呼称があります
このほか外債international bondsという言い方があり、海外債とユーロ債に大別される。
外債と言った時も発行者が非居住者という意味か 発行地が海外なのかという意味か 注意する必要があります
海外債foreign bonds 非居住者がその国の通貨で発行する債券
英国でポンドで非居住者が発行:bulldog bonds
米国で米ドルで非居住者が発行:yankee bonds
日本で円建てで非居住者が発行:samurai bonds
ユーロ債Euro bonds 母国通貨以外で海外で発行される債券を広くユーロ債と呼びます
発行者による区分・呼称があります
公共債(国債 政府機関債 地方債)
民間債(金融債 事業債:社債)
発行時期・発行条件→多様な内容になる 種類が圧倒的に多くなるので取引所取引には適さないとされています。この債券取引と取引所との間の問題については別の個所で詳論したいと思います。
債券と金利
金利の理論もここで理解する必要がある。もっともベースになるのはつぎの考え方である。
個別の金利=リスクフリーレート+リスクプレミアム
リスクプレミアムはまず発行者の信用リスクを反映している。しかし債券には
通貨や発行期間の違いもある。そこで発行期間による金利の違いをどう説明するかが必要になる。
リスクフリーレートは社会全体での資金の需給 経済の成長率などの影響を受ける
債券についてほその価格がどのように動くかを理解する必要がある。
一般に固定利付債は金利(物価)とは逆に動く
interest rates have three components
real rat eof interestrate + inflation premimum + risk premium
長期金利=期待実質成長率+期待インフレ率+リスクプレミアム
期待名目成長率=期待実質成長率+インフレ率 → 名目GDP成長率を参照
リスクプレミアム:国債については財政リスク 国債の94%を国内投資家が保有している日本では大きなものではない
よい金利上昇:企業の資金需要が自然に増加し、金利が無理のない形で上昇すること
悪い金利上昇:景気・物価の見通しとは無関係に、リスクプレミアムが財政状況へのリスク認識から上昇すること
上野泰也「『悪い金利上昇』シナリオが現実的だ」『金融財政事情』2011年5月11日, 49-52
2009年鳩山内閣が既存歳出を十分切り込まないままマニフェスト関連予算を上乗せしたこと、管内閣が社会保障を前面に出す大きな政府志向であること。大震災により国債増発は不可避であること。など
金利学説と金利の期間構造
純粋期待仮説expectation hypothesis は長期金利は投資家の短期金利の将来期待を反映するというもの。 → この学説を使うと金利の期間構造term structureを説明できる。
金利の期間構造の逆転現象(短期>長期)も説明できる(⇒インフレの収束時など、金利の低下が予想される局面で長期金利が短期金利より低くなる現象をいう)。
yield curve
償還
償還には満期(返済期日)前に発行会社が買い入れ消却する方法があります(発行会社としては償還したことになる買い入れて債券を消却することを買い入れ消却といいます)。債券の信用力が落ちて相場が下落しているときにこうした状況が生まれます。
償還は投資家に有利であるようでいて、それが強制されるときには投資家に不利益なことがあります。なぜなら過去に高利回りで出した債券の低利回りへの切り替え(借り換え)がしばしば動機になるからです(市場では問題の債券は高値になっています)。したがって強制償還条項付きの債券に投資家は警戒が必要。逆に投資家が権利として償還を要求できるものは、投資家にとって有利です。callable bond 買戻し条項付き債券 bond issue with a call provisionというのはまさに発行者の側が保有者に対して直接の買い戻し権call provisionをもっているものをいいます。
なお投資家の側からみると債券にはデフォルトリスク(金利や元金が支払われないリスク)をどのようにして減らすかという問題があります。このリスクの軽減方法については、あとで述べます。
一般に債務を返済することは返済repaymentといいます。このrepaymentが滞ることを債務不履行defaultといい、そのリスクをdefault riskというのです。そして債務の弁済のうち元金principalの返却の部分を償還redemptionといいます。
最近注目されているのは、債券について、債券の返済(今後の元利金支払い)に十分な現金を確保するという手法で、defeasance or in substance defeasanceといいます。当該現金が信託された時点で、債券(あるいは債務)は返済されたとみなすことができるが、これが実質的償還です。
repayment options
実質的償還defeasance
日本語にしにくい金融英語の一つ。債務の返済を実質的に行いながら、債務関係を残す(解説の多くはオフバランスの技術だとするが、後述するように債務関係は残っており償還を行ったと実質的にみなされるというにすぎない)企業金融の技術をdefeasanceという。契約破棄条項という訳も見られるが内容に合わせて実質的償還と訳してはどうか。また実質的期限前償還という先行訳例もある。
defeasance infobank money用語解説による
現金でなくても返済に十分な投資物を購入して確保するものも、実質的償還があったとみることができます。この投資物には信用リスクを考慮して国債が使われることが多い。購入対象の投資物は当該債務に比べて額面価値は低いが利払いは高いもの。あるいは額面価値は高いが利払いは低いもの。
整理すると、自身の債務を償還できるcashが手元にあったとき期限前償還の手法として、
1)買い取り償還に加えて、2)実質的償還defeasanceが考えられる。
実質的償還の手段は、現金のほか投資物が考えられる。
投資物は信用リスクや流動性を考えると国債が望ましい。
in substance debt defeasance
解説の多くはこのスキームの目的は負債のオフバランス化にあるとする。しかしながら、武富士、ソフトバンクや帝人などでオフバランスしたものから損失が発生したとの報告がなされた。ということは、負債の実質的償還にリスクがあったことになる。理由としては、国債のような安全な商品でなく証券化商品を投資物に選び、それが焦げ付いたとあります。
吉永康樹 武富士のケース2008年3月期 最大300億円
吉永康樹 ソフトバンクのケース2009年3月期 最大750億円
吉永康樹 帝人のケース2010年3月期 72億円
defeasanceは償還は終わっていないが、そのために用意したお金を運用することですから、運用を厳格に規制する必要があるように思います。
債務不履行リスクが債券のリスクとしては最も基本的な問題です。そこで支払い順位が問題になり、それが債券の呼称にも反映させることがあります。それがsenority bonds and subordinated bondsです。これは支払順位を示す優先seniorityとか劣後subordinatedという重要な区分です。なお支払い順位が等しいことはラテン語でpari-pasuといいます(債権者平等ということですがこのような意味の取り決めをパリパス条項といいます)。
優先債senority bonds
劣後債subordinated bonds
あるいは担保の有無や担保のつけ方が問題になります。債券をめぐってはdefault riskの軽減のため担保を取る取らないが論点になります。また担保の方法には、特定資産で担保するものと、資産全体を担保とするものがあります。すなわち特定担保か一般担保かという問題があります。債券の担保の付け方にmortgage on specific properties(特定抵当)とgeneral mortgage(一般抵当blanket mortgage)とがあり、特定抵当は一般抵当に優先します。こうした問題が同様に債券の呼称に反映します。
debenture, secured bonds, covered bonds, ABS
debenture :long term debt that is not secured by mortgage or other lien on specific property 無担保貸付unsecured loanだとされて、secured bondsに劣後するといった解説がみられる(米国)。debenture bond:米国では無担保債の意味で使う。そこでdebentureと並べたときにbondは担保付債secured bondを意味する。secured bondsは特定の物的資産により担保されている。
debenture (investopedea)
(ところが面倒なことに英国ではdebentureが担保付債を意味することがある。debenture : bonds which are secured on the assets of the issuing company.The holder of the bond will be entitled to receive various assets owned by the company if there is any default on the terms of the issue. この英米の違い原因であるが、datasegment.com によると英国では、会社が発行する株式以外の有価証券をdebentureは幅広く指していることに加えて、debentureには、登記の有無は別として通常はusually担保がつけられているという英米の状況の違いを指摘できる。
最近注目されるのは財産propertiesよりは特定cash flowで担保されたもの。そのうちもとの企業のバランスシートから切り離されたcash flowを担保とするものがABS:asset-backed securities、残っているものはcovered bonds。
別の見方をすると、ABSの発行者は、もとの企業(問題債権のオリジネータ)とは別会社。もとの企業自身が発行者となるのがcovered bondsである。
ではsecured bondsとcovered bondsはどう違うのか。両方とも言葉としては担保付債である。しかしcovered の方はたとえばassetのpoolといった証券化のときに見られる手法が取られている。特定の債権から優先して弁済を受けられる。したがってその限りではABSに近い。もとになっているのはいずれも貸付債権である。これに対してsecuredの方は、借り入れにあたり物的担保を付けるかどうか。付けてあるのがsecuredである。
第三者保証 さらにデフォルトリスクについては外部(第三者)の支払保証をえるものもあります。
財務制限条項covenantsとindentureを付けて債券のリスクを軽減する手法も一般的です。
担保ではないがcovenantsが債務不履行リスク軽減のためには、担保以上にこの条項の中身が大事になってきた。これはindentureと呼ばれる会社側と投資家側で交わされる文書の中の特定の条項を示している。
担保が債務不履行が生じたあとの問題であるのに、このcovenantsはどちらかといえば、破たん防止のための約束事の列挙といえる。
indenture : legal document that specifically states the conditions under which a bond has been isuued, the rights of the bondholders, and the duties of the issuing corporation
protective or ristrictive covenants : conditions built into loan agreements
制約を受ける行為の事例(するべきこと してはならないこと)
例:財務数値などの維持しなかればならない
一定の配当を支払わなければならない
資金使途の指定、資本設備を購入しなければならない
借入をさらにしてはならない
協調融資では厳格な財務制限条項(一定水準以上の利益、一定水準以上の純資産額、赤字にならない 連続赤字にならない)をつけることで、それを守れなかった時点で資金を引き揚げることができる。日本の社債については、無担保債については義務つけられていた。一般に発行会社側は財務制限条項を嫌う。1996年に義務つけが廃止されてからローンの方には財務制限条項がよく見られる。社債はローンに比べて、財務制限条項がなければむしろ劣後してしまう。
直接発行と間接発行
証券の発行を証券発行者が自ら行うことを直接発行と呼ぶ。発行者は投資家を確保する術を持たないので、証券会社(投資銀行)に発行を依頼する(=間接発行)。発行について完了までの責任を請け負う者を主幹事lead manager or book runnerという。
rating 債券のリスク(財務内容等定量評価+個別リスクの定性評価 産業あるいは事業リスク評価など さらに信用補完の状況:担保、保証の有無、優先劣後構造など)を第三者の格付け機関が行うものを格付けといいます。格付けratingを得ているかどうか。どのような格付けをえているか。格付け機関の格付けがどこまで第三者評価になり得ているかについてはかねて議論が絶えないところ。こうした議論の背景にあるのは、格付け機関の収入が実は、発行会社側からの支払いに依存している問題です。
AAA AA A BBB BB
ダブルW以下は投機的格付けとされる。利回りが高いのでハイイールド債とも呼ばれる。
デフォルト率の高低は何を意味するのか。
デフォルトの定義 ①会社更生法・民事再生法の適用申請といった法的破たん ②社債の利払い停止など債務不履行 ③債権放棄や債務株式化など債務リストラの実施
CDSプレミアム≒上乗せ金利幅
ムーディズ S&P フィッチなどが有名
1900年 ムーデイズ社 投資情報本の発売開始
1907年 株価暴落
1909年 ムーデイズ社 米国の鉄道会社約250社の社債の格付け本を出す 信用貸付で用いられていた手法でアルファベットで格付け示す
S&P社 累積デフォルト率(1981-2005年 %)年平均デフォルト率だともっと小さい値になる
1年後 3年後 5年後 10年後
AAA 0.00 0.03 0.10 0.44
AA 0.01 0.09 0.29 0.81
A 0.04 0.23 0.59 1.83
BBB 0.27 1.32 2.83 5.82
BB 1.12 5.96 10.65 18.29
B 5.38 17.14 24.16 32.38
日本の格付け機関としは格付け投資情報センター(R&I)
中国の格付け会社 大公国際資信評估(中国社会科学院などが中心になって設立)
格付け会社は 格付けを受ける組織から費用を受け取る仕組みであるため 評価を甘くしているとの批判が絶えない。とくに2007-2008の金融危機(米住宅ローン証券についての格付け)、を契機に格付け機関批判が高まった。格付け変更のスピードが遅い(柔軟な見直しが行われず突然大幅な格下げをする)という批判も昔からある。
通常は最上位に国、国債が来る。主権国家のことを英語でソブリンという。そこから 近年 ギリシアの国債格付けが引き下げられたときソブリンリスク(2010年4月下旬 S&Pが投機的水準に格下げしでECBの担保基準をギリシャ国債が満たさないとの懸念が高まり、PIIGSの国債の問題もあり、欧州は金融危機に陥った)と呼んだ。
金融庁 格付け機関に登録制導入2010年4月(米国では2007年6月に登録制導入 すでに2001年のエンロン破たん時に格付け変更が遅かったとの批判があった:破たん直前まで投資適格としていたことへの批判をうけたもの。その後アメリカでは2008年の金融危機でも証券化商品の格付けを巡って格付け機関批判高まる⇒外部格付けに対する過信が反省されるようになる)
そもそも格付けは過去データによるものでリスクの将来は表せないとも。格付けが独占的であること。
利益相反行為の禁止 格付けに用いたデータや手法の公開
企業においては公募債ではなく私募債で関係者相手に出したいというニーズもある
少人数私募債 発行会社が特定少数者に直接発行。勧誘対象49人以下。銀行などプロの投資家による引受を禁止。
公募pubulic issue債
私募privately placed債
債券の起債時期
資金ニーズのほか経済環境も影響を与える
長期金利の低下 → 起債意欲高める 低コスト資金調達のチャンス。
長期金利の上昇予測 → 前倒しに資金確保
増資などによる1株あたり利益の希薄化・被買収リスク避ける。
金利下がるとき、固定金利へのニーズ拡大
運用難 低格付け債への需要拡大
株価が上昇 → 株式投資のリスクが取りやすい 公募増資 CB増える
株価が低迷 → 株式による資金調達避ける 社債発行増える
1998 金融不安の中で貸し渋り 一時社債発行が急増
04/12 証券仲介業解禁
06/03 量的金融緩和解除
06/07 5年ぶりゼロ金利解除
国債が基準になる意味合い
リスクフリー証券としての国債の金利が債券の基準金利 なかでも国債は信用リスクがもっとも低いことからリスクフリー証券ともされ、その金利はほかの債券の金利を決定するとき基準金利とされる。たとえば社債金利の決定方式をみると高格付け債券では国債金利が基準金利となっている。ある国をとらえるとその国の国債は、その国で出される債券の最上位格付けを受ける。(したがってサブプライム問題でたとえばアメリカ政府の信用に傷がつくことが大きな問題になるし、かつて格付け機関のムーディーズが、日本国債の格付けを低く評価したことも大きな問題になった(2002年春A2と評価)。
しかし格付け機関への信頼は、2007年以降、サブプライム問題の流れでかなり損なわれた。現在は格付け機関を盲信することを戒める意見が多い。なお国債がリスクフリーなのは信用リスクの面であって、流動性リスク(環境による売却の容易さの変化)や市場変動リスク(需給による市場価格の変動)をまぬがれるわけではない。
社債など国以外の発行者が発行する債券の金利決定方式
社債金利の決定方式 スプレッド方式 基準金利+上乗せ金利
○残存期間がほぼ同じ国債の流通利回りを基準金利とする
○信用リスクを反映するスワップレート(6け月LIBORと交換する固定金利)を参照するケースもある そのスプレッドはCDSプレミアムとほぼ同じ
発行登録制度(野村証券) 発行登録制度(金融庁)
有価証券のタイミングを考え機動的に発行できる発行登録制度がある。
これは1年間以上継続開示をしているほかの適格要件を満たした企業に対して あらかじめ1年あるいは2年の期間において金額などを登録することでその範囲で発行を簡易な書類で弾力的に行うことができるというもの。登録は財務局へ。
bond investing by investopedia video
仕組み債
証券市場論講義
Written by Hiroshi Fukumitsu. You may not copy, reproduce or post without obtaining the prior consent of the author.
0riginally appeared in Sept.29, 2008
Corrected and reposted in November 15, 2017