炉端での話題

折々に反応し揺れる思いを語りたい

地震に遭った原子力発電所、その後は?

2008-02-06 09:03:12 | Weblog
刈羽・柏崎原子力発電所の建設中に側を通りがかり、見学させてもらったことがある。原子炉を設置する場所は、大きく掘り下げ、穴の底のダンプカー、小さく、うごめくような印象を受けた。原子炉の保護容器壁は、正確には覚えていないが、数メートルの厚さの鉄筋コンクリートで固めるという。まさに近代のピラミッド建設を思わせる。これでは、かなり大きな地震でも壊れることはない、と当時確信させられた。
2007年7月16日 新潟県上中越沖を震源とした震度6強の地震が、新潟県長岡市、柏崎市、刈羽村、長野県飯綱町を襲い、刈羽・柏崎原子力発電所の原子力発電は緊急停止して、重大な事故には至っていない。2007年12月24日の新聞記事によると、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所敷地内では、阪神大震災級の「震度7」の揺れが観測されていたとの報道もなされている。いずれにしても想定外の大きな地震であったといわれている。見学当時の確信が正しかったことは、想定外の巨大地震に見舞われたとしても幸いであった。
しかし、いまだに原子力発電が再開されたという報道は聞いていない。
直下型の地震では、突き上げるような衝撃がある、と体験した方々がいう。原子炉の保護容器外壁からこの衝撃が加わったとしたら、外壁を通して原子炉の炉心部に衝撃が伝わっていることが想像できる。このことは、前に述べた「三つのコイン」での簡単な実験でもわかる。直下型地震の衝撃力は、縦揺れとか横揺れの振動現象とは違った破壊力を炉心にもたらしているかも知れない。どのような破壊をもたらしたのだろうか。
原子力発電の再開がなされていないことから、いまだに調査中であると想像するが、調査は、今後の原子力発電所の建設のために貴重な資料を提供してくれるものと信じたい。
(応)

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