化学系エンジニアの独り言

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石油の需要減少はどこまで続くのでしょうか。

2020-04-08 | 石油
石油製品の消費量減少の結果、米国のガソリン価格は急落しています。
1.6ドル/ガロンから0.6ドル/ガロンに低下しており、この価格では製油所は逆マージン、すなわち赤字になってしまいます。ガソリン需要の落ち込みは3月末の1週間で880万BDから660万BDといい、当然多くの製油所は減産を実施していて、米国の製油所の稼働は1580万BDから1490万BDに低下しているそうです。



OPEC+は米国が協調するならば生産量削減に応じると言っています。G20の石油相は4/3にバーチャル会議を開催し、交渉を進めることとなってます。しかし、需給ギャップはとても大きく、1,000万BDの削減が決まったとしてもオイル価格を回復させることは無いだろうという意見もあります。

原油生産削減の動きはあります。ExxonMobilは今年の投資額を3300億円から2200億円に削減すると。そのほとんどはPermian Basinのものですが、シェールオイルは生産停止、開始が容易だからです。

米国エネルギー情報局はこのような動きにより、今年3Qには石油輸出国から石油輸入国に再び戻るだろうと推定しています。

イギリスのコンサルタント会社は、需給ギャップは現在話し合われている1,000万BD の2倍のレベルにあると言います。4月の需給ギャップは2,800万BD、5月のギャップは2,100万BDだそうです。

石油関連企業で働く労働者の失業も増えています。Halliburtonは先月Houstonで3,500人の労働者に60日間の出勤停止をしましたが、オクラホマでも350人の削減をすると言います。



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