櫂太は改めて最初から最後まで冊子に目を通しました。
一旦閉じられた針が外され、新しいページを加え、再度大きな針で閉じられた、コピー用紙にプリントアウトされた冊子。
(これ、コピーし直さないと、インクが消えるな。)
櫂太は思いました。
冊子の表紙には『殺人は眠り続ける』とタイトルが付けられています。
そして、作者名は津坂由雄。
(作中でホームページに告発した登場人物だな。)
ミステリーだから、最後に何かオチを入れようと思って、このペンネームにしたと大塚は語っていましたが、結局オチを考える前に物語そのものが没になりました。
(物語は主人公が防衛大学を辞めて、実家に帰って大学受験を目指す所まで描写されている。)
作中の全ての伏線が回収された訳でもないけれど、物語の終わりとしては、別にこのままで終わって問題はなさそうです。
(でもなあ、何となくだけど…。)
(津坂由雄。この名前は大塚由広に由来して付けられた?)
(つまり、津坂由雄=大塚由広。)
尚、この作品はフィクションにつき、実在の人物、団体、事件等とは一切関係ありません。
物語中の組織的ストーカー行為の描写は、実体験に基づき構成しています。
本作品は二次創作ではなく、オリジナル作品です。
作者の許可なく、作品の使用、複製、転載等をする事を禁止します。
『今、半分空の上にいるから』は、二次創作ではなく、最初からオリジナル作品であり、他の作品とは無関係です。