クラシック 名盤探訪

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とっておきの名盤 その36 ベートーヴェン ピアノソナタ第30番ホ長調 作品109

2006年09月17日 | とっておきの名盤「器楽曲」
ベートーヴェンのピアノソナタ全32曲の中から、たった一曲そして誰の演奏を選ぶかと問われたら、私は躊躇無くこの一枚を採る。
何故なのかと聞かれても、説明は上手く出来ないし「とにかく聴いてみることだ。」としか云えない。
分散和音を思わせるさりげない出だし、そして晩年のベートーヴェンにして示し得た深みと愛に満ちた変奏曲を、ゆったりとしたテンポで奏でるアラウの深遠なピアノの音を何と説明したら良いのだろう。
81才のアラウ、その淡々と弾くピアノの音が清澄な光彩を放ち、作曲者の純粋な心情と触れ合って何とも感動的な芸術を造り上げているのである。
録音も優秀で、聴いていて目の前でアラウがグランドピアノを悠然と弾いているような錯覚を覚える。
理屈ぬきに素晴らしい。
この曲のベストスリーは、
・クラウディオ・アラウ <PHILIPS>
・ルドルフ・ゼルキン <Grammophon>
・エミール・ギレリス <Grammophon>

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