クラシック 名盤探訪

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とっておきの名盤 その70 ブルックナー 交響曲第7番ホ長調

2007年01月07日 | とっておきの名盤「交響曲」
ベームはライヴで特に燃えに燃えた熱い指揮をする。
オペラではその感を強く感じるが、このような聴衆のいない場合の録音では、冷静とでも言っていいくらいに曲の構造を正面から見つめて腰の据わった指揮をする。
第一楽章の出だしからブルックナー特有の長大な美しい旋律をピアニシモからフォルテまでしっかりとしたテンポでじっくりと歌わせる。
いわゆるブルックナー開始といわれる広々としたこの出だしのメロディーを、何とも自然な響きで引き出している。
第ニ楽章のワーグナーの死を悲しむ感動的な嘆きの歌などは、その的確なタクトで作曲者のこの旋律に載せた真摯な思いを見事に聴き手に訴えている。
ライヴとは違うベームの明確、堅固というような指揮ぶりが、ブルックナーの曲調とぴったりとマッチしてこのようなプラスの効果をもたらしたのだと思う。
お勧めのとっておきの名盤といってよい。
マタチッチ指揮の盤も、ベーム指揮のものに匹敵する感銘度をもたらせてくれる。
この曲のベストファイヴは、
・カール・ベーム指揮、ウィーンフィルハモニ-管弦楽団 <Grammophon>
・ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮、チエコフィルハーモニー管弦楽団 <Supraphon>
・ジュゼッペ・シノーポリ指揮、ドレスデン国立管弦楽団 <Grammophon>
・クルト・マズア指揮、ライプチヒゲバントハウス管弦楽団 <RCA>
・クルト・ザンテルリンク指揮、シュトットガルト放送交響楽団 <Hanssler>

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