クラシック 名盤探訪

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とっておきの名盤 その85 モーツアルト 「レクイエム」ニ短調 K626

2007年04月25日 | とっておきの名盤「声楽曲」
天才モーツアルトの最後の作品となったのが、死者のためのミサ曲であるこの曲なのも、とても意味深い。
ピアノの詩人ショパンの葬儀には、彼自身の意向でこの曲が用いられたというし、アメリカ大統領ケネディの追悼ミサの時にも使われている。
宗教にとらわれず、純粋の音楽としてみても深みのある見事な作品で、私の最も好きな曲のひとつでもある。
この盤は、峻厳なバッハの名演奏を数多く残したリヒター指揮によるものだけに、モーツアルトの死に対する深い思いを、その凛とした引き締まった見事な表現で、聴き手の心に真っ直ぐに伝えてくれている。
べームなどのコンサートスタイルの演奏とは一味違った、教会で清清しく歌われた貴重な演奏とでも云えようか。
是非とも耳に残して欲しいとっておきの名盤。
ここに挙げるベストスリーの名盤は、どれも素晴らしく、順位がつけがたいので同列としたい。
・カール・リヒター指揮、ミュンヘンバッハ管弦楽団、ミュンヘンバッハ合唱団、マリア・シュターダー、フランツ・エーダー他 <TELDEC>
・リッカルド・ムーティ指揮、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団、スウェーデン放送合唱団、ストックホルム室内合唱団、パトリシア・パーチエ、ジェイムス・モリス他 <EMI>
・カール・ベーム指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団、エデット・マティス、カール・リーダーブッシュ他 <Grammophon>
番外として音は良くないが、歴史的名盤(「ラクリモーザ」は涙なしに聴けない)を挙げる。
・ブルーノ・ワルター指揮、ニューヨクフィルハーモニック、ウエストミンスター合唱団、イルムガルト・ゼーフリート、ウイリアム・ウォーフィールド他 <CBS>

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