「おおしたさん」のブログです

2005年6月に始めたこのブログ、鍼灸院をやってた頃のことを含め、今も気ままに書いています。

外回転について

2011年02月01日 | 安産・逆子

今回は外回転についてです。

外回転とは逆子(骨盤位)の赤ちゃんを頭位にするやり方の一つで、文字通り妊婦さんのお腹の外から回す方法です。一昔前は多くの病院や助産院で行われていましたが、リスクが高いという理由(だけ?)で現在この方法を行う病院は少なくなりました。とはいっても都内に私の知る限りで6ヶ所、この方法を行っている病院があるので、探せばもっとあると思います。行う週数ですが、33週辺りで行う病院もあれば35週を待って行う病院もあります。前者は早く回せば回る確率が高くなるという考えのようで、後者はある程度大きくなった方がリスクが少ないということと、早く行っても、また逆子の位置に戻る可能性が高いという理由で、時期を選択しているようです。

外回転術の費用に関してですが、これは病院の言い値ですね。だいたい成功報酬制で2~7万ぐらいでしょうか(詳しくは病院に尋ねてください)。成功報酬制の場合、成功しなければ治療費のみの支払いです。病院によっては前泊が必要なところもありますから高くなる所もあるかもです。これは都内の話なので地方は違うと思います。処置費がどれくらい必要なのか、知らない妊婦さんも多いようなので、このようなことも書き記しておきます。知っている中で安い所は2,3千円、その日の健診料のみで回してくれたという話もお聞きしましたが、相場は数万というところが多いように思います。

リスクに関してはよくわかりません。ただ妊婦さんからのお話から想像するに、最近は前ほど無理をしなくなったようです。逆子を直すというよりも、母子の安全を優先する気持ちが以前よりも強いと思うので、リスクは低くなったのではないでしょうか?外回転術を行う週数にもよるかと思いますが、あまり無理をしない分、公表60パーセントの回転率は実際どうなんだろう?と思ってしまいます。

もしも私が妻に「逆子をどうしても直したいので外回転を行いたい」と打ち明けられたら、多分受けさせないと思います。医師を信頼していても現在の状況ではやらせません。それは医師が忙しすぎるからです。子宮の収縮を抑えるお薬を使用したとしても、お腹の緩んでいる時と張っている時があるはずです。それでなくても産科の医師は忙しいのに、お腹が緩みきっているまで待てるとは思えません。外回転で有名なある先生は、朝来院してもらい診察、お腹の張り具合を見ながら張っているようなら、その間診察台の上で寝ててもらい、緩んでいる隙を見計らって処置をされるそうです。長く寝ててもらっても張っているようなら、翌日か翌々日にもう一度来院させるそうです。今、このように時間をかける事ができる先生がどれ位いるでしょうか?多くの先生が外回転をできるかと思いますが、回せるタイミングは素人考えでも多くの経験が必要でしょうね。それをわかっていても、今の産科の先生は時間が無いので、お腹の様子や赤ちゃんの様子を診ながらタイミングを計るということは難しいかと思います。

あと、外来でもやってくれるところはありますが、ほとんどが外来での外回転を行っていません。

外回転を受けて回った方の感想ですが、ほとんどが受けて良かったというものでした。やはり帝王切開を回避したいという気持ちはだれもが持っていることだと思います。

そんな中で昨年受けた方が言っていた事が今でも引っかかっています。その方は36週以降で外回転に成功されました。鍼灸治療で回すことができなくて、その週数で外回転を受けられました。回った時はとてもうれしかったと連絡をいただきました。普通に出産され、その後まだ3カ月ぐらいだったかな、お子さんも治療院に連れてきてくれました。その時「外回転を選択しなければよかったと思う。」と言われたのです。出産もそれなりにきつかった程度で、あまり問題視されていませんでした。お子さんもとてもかわいらしくスクスク育っていました。それなのに…です。曰く、その時は嬉しかったけど、赤ちゃんがそこにいたいにもかかわらず、私が帝王切開が怖いという理由だけで、赤ちゃんがいたい場所(逆子の状態)に居させてあげる事が出来なかった…その事を後悔されていたのです。

本当は別に理由があったのかもしれません。だけど私にとって、そのような考えを言われるとは思ってもみなかったので、正直驚きました。

 

実際に逆子になった方でないと、その気持ちはわかりません。

病院勤務の助産師さんが逆子で来院されました。逆子の方には体操を教えてそれでおしまいでしたが、実際に逆子になって、初めてそのつらさがわかった、と言われるぐらいです。

病院勤務は忙しいのでなかなか逆子の妊婦さんに寄り添う事ができないけど、これからはフォローしなきゃ!と言っておられました。

医療関係者は28週前後で来院される事が多いです。そうしたら直る確率アップですよね?

皆さん早くからお灸がいいって知っているのです。それでいて妊婦さんには教えないなんて反則ですよね。

最近は直りやすい、直りにくいの判断が前よりもできるようになったと思います。それをどのように伝えたらいいかと悩んでいた事もあります。それで最近は手足の温まり方や、睡眠、家族歴等数個のチェックポイントをお話して、妊婦さん本人に気付いて方法でお話するようになりました。そうすると、改善できそうな事をご自宅でも積極的に行ってもらえますし、もちろんお灸を頑張ってくれる事が多いように思くなったように思います。

いろんな状況の妊婦さんとお話して、やっといろんな事がみえてきた…まだまだひよっこですね!


頑張らなきゃ!

一気に書いちゃったので乱文お許しください。


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