朝っぱらから Unasemaje ?

泣いて笑って時々怒った2年と3月のアフリカ暮らし。
「朝っぱらから Habari yako?」改題

アフリカンタイム(2)

2008年05月05日 | アフリカンタイム

十数分前、キリマンジャロを真下に眺めて飛んでいた飛行機は
高度をグングン下げはじめた。
機内が少しづつざわめき始め、ニシも目を覚ました。

目を覚ましたニシは、寝る前と同じテンションで
意味の無いことを大阪弁をまくし立ててる。
(判ったから、メガネの脂を拭けってば。)

ニシには勝手に喋らせ、適当に相槌を打ちながら
窓の外を眺めてみる。

おおっ!見えるじゃないか、アフリカ!!
赤黄色の道路が見え
椰子の木が数本づつ植えられているのが見え
(へー、椰子の木って上から見ると本当にジャングルブック(注1)の絵みたいに見えるんだな)
錆びたトタン屋根のショボイ家屋が見え
(少しかしがっているのか、土塀色した壁も見える)
これで、象やキリンが歩いてたら、思い描いていたアフリカ大陸だな。

あん?ビルか、ビルかよ、ビルじゃねえか。

「おい、ニシ!アフリカにビルが建ってるよ!」
「カイトウさん、アフリカのこと馬鹿にしてるやろ?」
「だってお前、分離帯付きの片側2車線の舗装道路もあるぞ。キリンはどうしたんだよ!」
「何言ってんねん、相手してられんわ。」
「何言ってやがる、お前の無駄な話に付合ってやったじゃねえかよ。」
「それより、間もなく着陸だから手回り品確かめなよ、カイトウさん。」
「荷物ったって、頭の上のリュックとウエストバックだけだし、カメラ以外何も出してねえよ。」

おお!人が歩いてるのが見えるよ、おい、人だよ人!!

手の届きそうな位近くに
白いシャツの男(?)やカラフルな生地の服を着た女(?)が
通りを歩いていたり軒先にいるのが見えた。

っていうか、高度低すぎないか。運ちゃん!!

と思った瞬間、飛行機はダルエス空港に着陸。
あの妙に馴染めない空調が切れ
始めてアフリカの生の空気に触れた瞬間だった。





(注1)確かディズニーの漫画だったような…カイトウは、テレビではなく厚紙で出来た絵本で読んだ口だが。