今更留学記 Family medicine

家庭医療の実践と、指導者としての修行も兼ねて、ミシガン大学へ臨床留学中。家庭医とその周辺概念について考察する。

Last lecture by Randy Pausch

2008-02-08 00:10:04 | 教育
Carnegie Mellon大学のRandy Pausch教授によるLast Lecture

これまたいつも読ませていただいているブログFamily Physician の独り言
紹介されていました

1時間15分と長編です

普通の講義を1時間15分は本来、結構つらいです

パソコンのYoutubeでみるのは、さらにつらいかと思っていましたが、苦もなく最後までみることができました

このLast Lectureは、若くして膵癌に蝕まれたPausch教授にとっては文字通り人生で最後のLecture

最後のメッセージとして、自分のすべてを注いで、ユーモアたっぷりの1時間ちょっとでした

話は3部構成で
  1. 自分が幼き日に見た夢を如何に実現したか、
  2. 後進の夢を如何に実現させるか、
  3. その他の伝えたいこと

結局、夢を実現させる(教育)という背景には、

「人生でどうやって幸せになるか」ということがテーマなのですが

逆に言えば、「若くして死ぬが、自分はこんなに幸せだ」というメッセージにも感じました

後進の教育を「educate」ではなく、「help them realize their dream」という言葉であらわしているのがとても良かったです


そして、head fakeという言葉がよく出ていました

googleで調べてもはっきりとは分からなかったのですが、文脈等から察するに、hidden curriculumと同じような意味で使われているようです

何かを学習するとき、習い事そのもだけでなく、それを習うプロセスの中で学べる他の多くのことをあらわします

例えば野球部のクラブ活動を通して、野球を上達するだけでなく、チームプレイ、上下関係、忍耐力、挨拶等の礼儀などを教えることです

スピーチの締めくくりとして「今日のスピーチの2番目のhead fakeは?」

という問いかけがあったのですが、その答えとして

「このスピーチは実は、目の前にいるあなた達聴衆に向けたもの(だけ)ではなく、自分の子供に向けたものなのです」

という締め(半分冗談)をしていたのですが、思わず涙が出てしまいました。

考えてみれば、子供に対するこれ以上の遺言は無いです

いや~インターネットって、すごいですね

自宅でこんなすばらしい講義に出席できるんですから

惜しむらくはこれが英語だと言うこと

微妙なジョークは、言葉の機微が分からないものがいくつかありました

日本のもっと多くの人に見てほしいですが、誰か字幕ボランティアいないですかね~?

戸田奈津子さんとか?


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