酵素生活~リバースエイジングの秘訣~

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『病気にならない食生活』

2017-05-16 13:45:18 | 病気にならない生き方②実践編
第3章 病気にならない食生活

【果物は自然が生んだ「命のプレゼント」】

エンザイムをもっとも多く保有している食べ物は、じつは「果物」です。

フルーツほどエンザイムに満ちあふれたすばらしい食べ物はありません。

どんな食べ物も、フレッシュなものであればエンザイムが含まれていますが、その量となるとさまざまです。
概して動物由来のものより植物由来の食物のほうがエンザイムは豊富ですが、植物由来の食物のなかでも、フルーツは飛び抜けて多くのエンザイムをもっています。

どんな食べ物も、消化吸収する際には、体内のエンザイムが消費されます。
エンザイムの豊富な食物がよいとされるのは、そうした失われるボディ・エンザイムを少しでも補給することができるからです。

ところがフルーツの場合は、フルーツ自身がもっているエンザイムだけで、そのフルーツ自身を消化吸収するために使われるエンザイムを完全に補うことができると私は考えています。

さらに、フルーツの種類によっては、自分自身を消化吸収しても、まだありあまるほどのエンザイムをもっているものまであります。
パパイヤ、パイナップル、イチゴ、キウイなどは、そうしたエンザイムを大量に含むフルーツの一つです。

ほかにも完熟バナナは、熟すことにより、含まれる炭水化物の多くがグルコース(デキストロース)に変化するため、通常のバナナとは比較にならないほど多くの消化酵素をもつ食べ物となります。

昔から病人のお見舞いにはフルーツがつきものですが、そこには果物に豊富に含まれるエンザイムが、自然治癒力をアップさせる効果があることを知っていた先人の知恵が感じられます。

でも、なぜ果物にはこれほど多くのエンザイムが含まれているのでしょうか。

ここからは私の想像ですが、そこには命を次代につないでいくための自然のえい智が凝縮されているのだと思います。

果物というのは、植物の種を包むゆりかごのようなものです。
そのゆりかごには、種を守ると同時に、自分では歩くことができない植物が、種をより遠くに運んでもらうための工夫がなされています。

生き物がもっとも好む食べ物は「エンザイム」を豊富に含むものです。
植物は、だからこそ種のまわりにエンザイムの豊富な果肉をつけ、動物たちに喜んで食べてもらうことで、自分たちの「命を受け継ぐ種」をより遠くまで運んでもらおうとしたのではないでしょうか。

いうなれば、エンザイムが豊富な果物は、種を運んでくれる
動物に対するお礼、「命のプレゼント」だということです。

フルーツはとても消化のよい食べ物ですが、ここにも命のゆりかごならではの知恵が感じられます。

通常の食物は胃から腸に届くまでに2~4時間ほどかかりますが、フルーツはわずか30分ほどで腸へ届きます。
これはフルーツ自身が消化酵素をたくさん含んでいるためですが、大切な種が胃酸によって損なわれるのを防ぐためでもあると思われます。

胃で損傷しなかった種は、未消化のまま腸を通り抜け、動物の排泄物とともに大地に返ります。
そして、親木とは離れた場所で新たな命を伸ばしていくというわけです。

【濃縮還元ジュースの製造過程を知っていますか?】

エンザイムの宝庫である果物は、毎日の食事に必ず取り入れていただきたいものです。

しかし、この自然が生んだすばらしい「命のプレゼント」を、私たち人間は食生活にあまり上手に取り入れていません。
私がもっとも残念に感じているのは、ほとんどの人が果物を食後のデザートとして食べていることです。

フルーツはとても消化のよい食べ物ですが、食後に摂ってしまうと、先に摂った消化に時間のかかる食べ物がまだ胃腸内にとどまっているため、果物も胃の中にとどまる時間が長くなり、
より効果的にエンザイムを体内に摂取できないと思われます。
また胃の中で他の調理した食べ物が必要以上に醗酵してしまうと、腸内でガスの発生が多くなり、膨満感やオナラの発生が多くなるもととなってしまいます。

ですからフルーツは、食事の前や食間のおなかがすいたときに食べるようにしてください。
もっとも理想的なのは朝食の30~40分前に摂ることです。
長い時間食べ物の入ってこなかった朝の体には、最良のエネルギー源である良質な糖分(果糖、ブドウ糖、ショ糖)を含むフルーツは理想的な食べ物です。

また、フルーツは食物繊維やビタミン、ミネラルも豊富なうえ、抗酸化作用があることで近年注目を集めている「ファイトケミカル」も豊富に含んでいます。

フルーツの摂り方で、もう一つ知っておいていただきたいのは、市販のフルーツジュースは、たとえ「果汁100%」と銘打ってあるものでも、エンザイム摂取にはつながらないということです。

食が細く、フルーツはジュースで摂りたいという方は、必ず自分で作ったフレッシュジュースを飲むようにしてください。
それも作り置きは酸化しやすいのでよくありません。
必ず作りたてのものを飲むようにしましょう。

市販されている100%ジュースがなぜよくないのかというと、多くの場合、「加熱」されているからです。
100%ジュースは冷蔵品として売られているので加熱されているというイメージはないかもしれませんが、牛乳と同じように、殺菌処理をするために加熱されるのです。
エンザイムが市販の100%ジュースから失われてしまっているのはこのためです。

それでも、新鮮な果物から圧搾した果汁を容器に詰めただけのジュースであれば、加熱処理は一度しか行われないので、まだ少しはエンザイムが残っている可能性があります。

しかし、よく目にする「濃縮還元」タイプのジュースでは、エンザイムは完全に失われてしまっています。

濃縮還元というのはたいていの場合、圧搾果汁を煮て水分を飛ばし、そのペースト状に煮詰めたものにふたたび「水」を加えることでジュース状にした飲み物だからです。

水分がなくなるまで煮詰める過程で、エンザイムとビタミンの大部分は完全に失われます。
ジュースに戻すときには「水」が加えられるわけですが、どのような水が使われているのか明示してある濃縮還元ジュースはほとんどありません。
それに、どれほどよい水を使ったとしても、本来果物がもっている水分のすばらしさには遠くおよびません。
果物に含まれる水分には、あらゆるミネラルとビタミンが、その果物にとってもっとも理想的な状態で含まれているからです。

濃縮還元ジュースも、成分表示を見るとビタミンやミネラルが含まれています。
しかし、それは自然由来のものではなく、後から人工的に添加されたものもあるそうです。
人工的なものが命を養うことができないのはすでに述べたとおりです。

では、なぜこうしたエンザイムもビタミンも奪うような製法が広く用いられているのでしょう。
それは、とても残念なことですが、輸送コストを少しでも安く上げたいという人間の「欲」なのです。
コストが安くすむということ以外に、この製法のメリットは何もありません。

でも、そうしたジュースを好んで飲むのは、まだ食の細い子供たちです。
自分のかわいいわが子に、エンザイムも自然のビタミンも含まないジュースを飲ませたいと思う親はいないと思います。

本当によい食べ物、命を養ってくれる食べ物は「エンザイム」を含む食べ物だということを心に刻み、ジュースはご家庭で作っていただきたいと思います。

【私が「全体食」を勧めるこれだけの理由】

エンザイム・セラピーにもとづく食事で、もう一つ心がけていただきたいのが、食べ物はできるだけ「全体を食べる」ということです。

穀物であれば表皮や胚芽を含む未精白のもの、野菜は葉や皮まですべて、果物もできるかぎり皮ごと、魚は頭から骨まで「全部食べる」ということです。

こうした「全体食」を勧めるのは、食べ物を一つの命として見た場合、それがもっともバランスのとれた状態にあるからです。

たとえば、果物は皮をむくとすぐに酸化が始まり、変色してしまいます。
皮をむいたリンゴが茶色くなるのも表面が酸化するからです。
しかし、皮がついている状態であれば、いくら空気に触れていてもリンゴはほとんど酸化しません。
これは果物の皮の部分にたくさんの抗酸化物資が含まれているからです。

野菜の場合も、ナスやニンジン、ジャガイモなど皮のある野菜は、やはり皮の部分に多くの抗酸化物資が集中しています。

ですから、果物や野菜は本来、できるかぎり皮をむかないで食べたほうが体にはよいのです。

全体食が望ましいのは、動物食においても同じです。

たとえば魚の干物は、天日にさらし乾燥させているため、「酸化した食品」といえます。
酸化した食品は、体内でフリーラジカルを発生させるので、干物は基本的にはよい食品とはいえません。
しかし、これが小魚で、内臓も骨もすべて食べることができる場合には、必ずしも悪い食品にはならないのです。

干した小魚は、よくかむことによって骨に含まれるカルシウムやマグネシウム、カリウムといった物資がいっしょに摂れるので、酸化物資を消化の過程で中和させることができるからです。
また、よくかみ、唾と混ぜることによって食物に発生した酸化を中和してくれます。

このように食べ物は、「全体で摂る」ことによってバランスがとれるようになっているのです。

エビやカニも小さなものであれば、甲羅ごとすべて食べることができます。
貝はかたい殻まで食べることはできませんが、「キモ」と呼ばれる内臓の部分には、海のミネラルが豊富に詰まっているので残さず食べるようにしましょう。

さすがに牛のような大きな動物は全体食はできませんが、沖縄の伝統食などを見ていると、豚の頭から足の先まで、骨はスープにして、というように残すことなく食べています。
これはすべてをいっしょに摂っているわけではありませんが、「全体食」といえるでしょう。
沖縄の人が豚肉をたくさん食べているのに健康でいられるのは、もしかしたら、こうした全体食に近い食べ方をしている
のがよいのかもしれません。

【見た目に美しい野菜は「工場由来の食品」と考えよ】

全体食をする場合、とくに気をつけてほしいことがあります。

それは、「フレッシュ」なものを選ぶことはもちろんですが、そのなかでも「農薬を使っていない食品を選ぶ」ということです。

料理をする人には覚えがあると思いますが、最近の野菜のなかには、古くなると溶けていくものがあります。
昔はしなびたり腐ってぶよぶよになることはあっても、どろどろと溶けていく野菜などありませんでした。

また果物では、見た目はとてもきれいなのに、切ってみると芯の部分が腐っているものがあります。
どうして中から腐るのだろうと、不思議に思ったことはありませんか?

じつはこれらはどちらも「農薬」のせいなのです。

農薬を使って栽培された作物には、どうしても農薬が残留します。
そして、残留農薬が体内に入ると、その解毒のために大量のエンザイムが消費されます。

全体食をするとき、とくに農薬に注意しなければならないのは、果物や野菜の皮の部分が、栄養素が豊富な部分であるとともに、農薬がたまりやすい部分でもあるからです。

これは野菜や果物だけでなく玄米にも当てはまります。
白米はいわば皮をむいたお米です。
玄米のほうが皮をむいていない分、ビタミン、ミネラル、エンザイムなどすべて豊富ですが、白米より農薬が残りやすいのもまた事実です。

農薬の最大の問題は、その多くが、エンザイムの働きを阻害する「酵素阻害剤」だということです。

雑草を抜く手間を省くために使われている「除草剤」も酵素阻害剤の一つです。
なぜ雑草の芽が出なくなるのか、それは発芽・生育に関わる酵素を阻害する化学薬品だからです。

こうした農薬は、作物の育成には影響しないように作られていますが、大地に染み込んだ農薬を作物が吸収していることに変わりはありません。
そのような毒性の化学薬剤を吸い込んで成長した作物が体にいいはずがありません。

また、農薬は大地に染み込むことで、土壌の中に生きるほとんどの土壌細菌たちも殺してしまっています。

みなさんも「ミミズのいる土は肥えている」という話を聞いたことがあると思いますが、本来、ミミズや微生物などの「生命体」を育むことができる大地こそが、作物を栽培するのにはもっとも適した環境なのです。

生命力をもった作物を育てられるのは、生命力をもった大地だけです。

しかし、農薬の散布は、大地の生命力である土壌細菌を殺してしまうのです。
土壌細菌の死んだ土は、養分のないやせた土地になってしまいます。
そこで登場するのが「化学肥料」です。

化学肥料の代表は、「肥料の三要素」ともいわれる「窒素、リン酸、カリウム」です。
そして、やせた土地でも、これらの肥料を土壌に混ぜると、たしかに作物はよく育ちます。

しかし、本来の土壌に含まれる「窒素、リン酸、カリウム」は、
土壌細菌が作り出したものであり、化学的に合成された肥料
とは、化学式が同じ物資であっても、もっている「情報」が違うのでまったくの別物と考えなければいけません。

物資はすべて「情報」をもっています。

エンザイムを含む食品を食べると体内のエンザイムが増えるのも、エンザイムの情報をもったアミノ酸として吸収されるからでした。

植物が吸い上げる養分も同じです。
自然の土壌細菌が生み出した「窒素、リン酸、カリウム」には、
命の情報がふんだんに入っていると考えられますが、工場で化学合成された「窒素、リン酸、カリウム」には「命の情報」はまったく含まれていないのです。

私が、同じタンパク質でも、それが動物由来のものなのか、植物由来のものなのかで、体に入ったときの働きが異なると述べてきたのは、由来によってもっている情報が異なると考えているからです。

農薬と化学肥料で育てられた野菜は、畑で収穫された見た目に美しい野菜かもしれませんが、私は「工場由来の食品」と考えます。
なぜなら、命の情報をもたず、工場で作られた化学薬品の情報をその身に秘めているからです。

しかし、いまの時代は、農薬や化学肥料を使った野菜、果物をすべて排除するのは不可能に近い状態にあります。
私も外食すれば、農薬まみれの野菜を口にしてしまうことも当然あります。

ですから、急にいっさいを排除することを考えるのではなく、
まずは少しでも農薬の少ないものを選んだり、ちょっと高くても有機栽培のものをたまに買ってみたりすることから、始めてみてはいかがでしょうか。

有機栽培は虫食いがあったり、見た目がよくないのに値段ばかり高い、そう思っていた人が、虫食い穴があるのは、虫が食べられるほど安全な作物なんだと知っていただくだけでも、大きな変化だと思います。

本当に安全な食品、本当に体によい食品はどのようなものなのかを知り、少しずつでもそういうものを購入する人が増えれば、現在の農薬・化学肥料重視の日本の農業も変わっていくと思います。
実際多くの生産者が有用微生物を使うなどの工夫をして、安全な農作物を作る努力をしています。

私は、完全無農薬・無化学肥料で作られた玄米を愛用しています。
値段は通常より少し高めですが、田んぼに引く水に備長炭を入れて水の浄化に努めたり、合鴨農法で雑草と害虫の駆除を行うなど、本当に消費者の健康に配慮している姿勢を見ると、けっして法外な値段だとは思いません。

このような話をすると、「それではお金に余裕のある人しか健康になれないのか。オーガニック食品の生産量が限られている現状を考えると、一部の人しか健康を享受できないではないか」と反論される方もいるでしょう。

私たち消費者が「安全な食品が欲しい」と、声を大にしていってこなかったから、生産者も作ってくれないのです。
安全な食品を本気で求める消費者が増えれば、安全な食品を作ろうとする生産者も増えてくるはずです。
やがて市場原理が働き、価格も下がってくるでしょう。

体によい食材を、手間暇を惜しまずにきちんと作ってくださっている方は、日本の農家にもたくさんいます。

ですから、安全な食品を選ぶ行為は、自分の体のためになるのはもちろん、日本の社会全体にとっていまいちばん大切なことなのです。
どうか、自信をもって、体によい食材を求めてほしいと思います。

【「ビニールハウス製野菜」に欠けている大事な成分】

私はもう40年以上アメリカで生活していますが、まだ一度も
アメリカでビニールハウスを見たことがありません。

調べてみると、花を育てるためのガラス張りの「温室」は古くからありましたが、農作物を育てるための「ビニールハウス」は日本の発明品なのです。

日本のハウス栽培は最初、ビニールではなく障子紙が使われていたといいます。
それが1953年に塩化ビニールが使われるようになったのを機に、全国に広まっていったのです。

ビニールハウスが日本で普及したのは、限られた農地でより高い生産性を上げるためでした。
ハウスを使えば、春のまだ寒い時期から、初冬の寒い時期まで農地が活用できるため、より多くの農作物を栽培することができるというわけです。
しかも、ビニールで囲うため、風雨や害虫の被害から農作物を守ることも可能です。

このようにいいことばかりのように思われるハウス栽培ですが、最近になって、大きなデメリットがあることがわかってきました。

それは、ハウス栽培で作られた農作物は、露地栽培のものと比べ、「ファイトケミカル」が少ないということです。

ファイトケミカルというのは、植物に含まれる色素や香りなど、これまでの栄養学では「栄養素」と認められていなかった機能性成分のことです。

しかし、近年の研究により、ファイトケミカルに高い抗酸化作用があることがわかると、一躍、免疫力を高め、さまざまな病気の予防に役立つ「抗酸化栄養素」として注目を集めるようになったのです。

ファイトケミカルという名前になじみのないない方でも、「ポリフェノール」や「イソフラボン」という名は聞いたことがあるのではないでしょうか。

赤ワインに含まれることで有名な「ポリフェノール」も、スイカやトマトの赤い色のもととなっている「リコピン」も、大豆の「イソフラボン」も、緑茶の「カテキン」やゴマの「リグナン」も、すべてファイトケミカルです。
現在見つかっているファイトケミカルは数千種類ほどですが、実際には数万種類のファイトケミカルがあるのではないかと
いわれています。

ファイトケミカルに関する研究が始まったのは1980年ごろと、まだ歴史は浅いのですが、すでに次のような多くの健康効果が報告されています。

《ファイトケミカルの健康効果》

1 活性酸素の除去
2 傷ついた細胞(遺伝子)の修復
3 ガン細胞の増殖防止(ガン予防)
4 感染症に対する抵抗力の強化
5 免疫力を高める
6 記憶力、集中力の強化、アルツハイマーの予防
7 老化防止

こうしたすばらしい働きをもつファイトケミカルのほとんどは、植物性食品に含まれているのですが(タウリンなど魚介類に色素として含まれるものもある)、その生成過程には「日光」が深く関係しています。

植物は動物のように自らの意志で移動することはできません。
強い紫外線にさらされても、虫にたかられても、じっとそこで耐えなければならないのです。
そのため植物には、強い紫外線を浴びてもやけどをしないように紫外線を吸収し無害なものに変える物資や、害虫に食べられないように虫の嫌う物資が生成されるようになっているのです。
その生成される物資が、ファイトケミカルです。

つまり、生成を誘発する刺激としての紫外線が少なければ、ファイトケミカルの生成も充分には行われないということです。
だから、日光や風雨、害虫といった外的刺激を遮るビニールハウスで育った植物は、充分に刺激を受けた露地栽培の植物よりファイトケミカルの量が少なくなってしまうのです。

たしかに、ハウス栽培された日本の野菜と、露地栽培のアメリカの野菜を比べると、色も香りもアメリカのもののほうが強く感じられます。

キュウリもピーマンもナスも、明らかにアメリカのもののほうが大きく、皮も厚く歯ごたえがあります。
レタスやほうれん草などの葉ものの野菜も、ごわごわした食感がするほど肉厚です。

国内の繊細な野菜に慣れた人のなかにはアメリカの野菜は食べにくいという人もいますが、私は野菜というのは、本来はそうした力強い食べ物なのだと思います。
それに、栄養素もファイトケミカルも、そうしたナチュラルな環境で育ったもののほうがはるかに豊富に含まれているのです。

抗酸化物資は、私たちの体の中でも作られますが、エンザイムと同じように、新鮮な食品から摂ることは、体の負担を減らし健康維持に役立ちます。
ですから、できるだけ太陽をいっぱい浴びた健康な野菜を選ぶようにしてください。
ファイトケミカルが豊富な野菜は、エンザイムも間違いなく豊富なよい食品です。

ハウス栽培かどうか見た目だけで野菜を区別することはむずかしいのですが、旬の野菜を選ぶようにしていれば、自然とハウス栽培のものは避けることができます。

新谷弘実先生 著
『病気にならない生き方② 実践編』 より抜粋